Emptiness behind the smile . 2 “名探偵コナン” “トリップ”

(４７)：Bullying 3 ページ17

刻々と時は過ぎ、11月の上旬に入った。
あれから更にイジメは酷くなり、私物の買い替えは勿論、体の痣も増えてきたので、銃を持ち歩き、防弾チョッキも着るようにした。
今は何故か、担任と音楽準備室に入る所を撮影されていたらしく、その写真が教室中に貼られていた。




「えみりん、センセーと何してたのかな〜？」



「あの子、パン娘だったんだね」




パン娘？なんて下ネタを出しているのこの子達は。
マセにも程がある。それに、こんな事されても痛くも痒くもない。
それに、私はそういう行為はまだしたことなんて無い。




「あれ、これ何？」




何故か私の鞄を漁っていた1人のクラスメイト。
貴重品はブラジャーの中に隠してあるし、盗られて困る物はな……
いや、一つあった。




「BB弾の銃？」




彼女が手に取ったのは私の愛用の銃だった。
銃口が広いのと重みがあるのが分からないのか、玩具と勘違いした彼女はマジマジと銃を眺めていた。




「へぇ〜。こんなの持って来て……当てて欲しいんだ？」




良いよ、撃ってあげる、と言い、引き金を引くその女、関口(せきぐち)愛水(ありさ)ことあっこ。
当然、セーフティーバーはそのままなので、撃てるはずもない。
あれ、とマヌケ面を晒しながらも、彼女は引き金を引こうと試みる。
仕方ない。予定はまだ先だが、担任も監視カメラの映像を見てジン達に何か報告しているだろう。
この事件の引き金は私が引かせてもらうよ。

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