7 ページ7
鬼殺隊に入らないか。
そう言われたのは2ヶ月ほど前になるだろうか。
あの後、この産屋敷邸に住める代わりに鬼殺隊に入ってくれるかと御館様は言った。
なんでも、私に何かを感じるのだとか。
(『そんなもんこんなモブが持ってるわけないのになぁ』)
まあ鬼殺隊に入ればわんちゃん推したちに会えるかもだし、
御館様への貢献にもなるし、親も家もない私にとって
命を捧げることは案外容易いものだった。
御館様の意向により柱や他の隊士達にはまだ私の存在を知られたくないとのことなので
鍛錬は1人でする。山に入っては下ったり登ったり何回も往復して、夜までには必ず帰って屋敷の庭で素振りをする。
そんな事を2ヶ月ほどやり、ある程度基礎体力はついた。
なんでも元々運動神経や反射神経がゴリラ並みに良かった。転生特典……?
そこで素振りも真剣に変え、山へも空気が薄いところへ登り、登っては下さってを繰り返し続けていた。
(『狭霧山とは違う山だけど、空気うっす…!!』)
2ヶ月前の自分では死んでたな。
そう思わされるほどの薄さ。
鍛えられることに変わりはないので毎日その山へと通った。
罠があるわけでもないので複雑なコースを自分で考えて下っていく。
山への鍛錬を始めて気づいたことは、炭治郎たちのように五感が優れていること。
私の場合は味覚。玄弥とは違って、その場の雰囲気が味となって感じるのだ。
怒っている様子なら辛い、嬉しさや優しさなどを感情に出された時は甘かったり暖かかったりする。鬼の場合は多分生臭かったり血の味。
さらにはその応用で人の言葉も読み取れることができた。
実際、御館様から“ありがとう”と言われた時は暖かい味がふわぁ…と口に広がった。
ちなみに嘘をついた発言をしていると苦く感じる。
こう見ると結構気持ち悪いな…
でもこれはきっと鬼狩りでも使えるはずだ。使えるものは十分に使いこなせるようにしなければ。
素振りや山への鍛錬を半年続け、筋肉もバッキバキに付いてきたので(早い)そろそろ呼吸の方も頑張らなければならない。
しかし、お手本や呼吸の仕方がわからないのにどうするんだと思ったが、原作での呼吸法を読んでいて頭に叩き込んだ知識を絞り出し特訓するのだった。
1860人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひー(プロフ) - マイケルワカメwwすごくツボww (8月2日 9時) (レス) @page1 id: c24c294ffd (このIDを非表示/違反報告)
ミク - 私も、マイケルワカメが面白かったwwww (2021年9月25日 16時) (レス) @page39 id: c0f1b840e0 (このIDを非表示/違反報告)
まーちゃん姫 - 名前のセンスがありまくりですね!尊敬をこえて讃えます。 (2021年1月9日 16時) (レス) id: cabfd4d154 (このIDを非表示/違反報告)
ぴゃさん - 焦ってる味ってどんな味なんだろ…今度友達が焦ってる時食べさせてもらおっ!← (2020年11月7日 14時) (レス) id: e5f52d7032 (このIDを非表示/違反報告)
アヤ - ぽむさん» 本当それなw (2020年6月6日 15時) (レス) id: 30bf734d60 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:タラの芽 | 作成日時:2020年5月23日 13時