目が覚めたら産屋敷邸だった件。

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貴方side



御館様から羽織を頂いてから3日ほどだったある日。






最終選別から帰ってきた私に少し休みなさい、と言った御館様に甘えるように私は休息をとっていた。






すると、





｢失礼します、隠の人に連れてきてもらいました、刀鍛冶の者です。此処に産屋敷A様はいらっしゃいますか。｣








と何やら声がした。








ひなき様たちがその人を案内すると、







｢Aさん、刀鍛冶の方がいらっしゃいました、｣と言われ私もその部屋に足を運ぶ。







(『っていうか御館様私の名字産屋敷にしてたんだ…』)






部屋に入ると大きな木箱を持ったひょっとこの仮面をした人が座っていた。







『…Aは私です。この度は私の刀を打ってくださりありがとうございます。』








｢いえ。改めまして、私は産屋敷A様の刀を打たせていただいた鋼葉鉄真と申します。｣






刀鍛冶の人ってみんな癖強いけど、この人からはあんまりそういう風には見えないかな…







｢では早速、刀の説明を…｣







と言ったところで嫌な予感が舌を疼かせる。



(『この味……』)





『あ、あの｢ではまず日輪刀の説明をさせて頂きますが、そもそも日輪刀とは太陽に一番近い山である“陽光山”で採れる砂鉄と鉱石を原料にして作られる刀でございまして、これらは、陽の光を吸収するという性質を持って……」







『っあっあのちょっとストップ！！』





やっぱり。全然癖強かったわ。







鋼葉さんが｢すとっぷ……？｣と言ったところで我に返る。





『あ、えと、ちょっと止まってくださいってことです…』






カタカナ使えないの不便←






鋼葉さんはどうかしましたか？とか普通に聞いてくるけどどうもクソもないわ。






んん゛っと咳払いをし、







『好きな物にそうなってしまうのはわかりますが…』








｢すみません。刀のことになると止まらなくて。
失礼しました。｣









私が『いえ…』というと、同時に襖が開いて、御館様が入ってきた。

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