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⁻
「…あは、やっと聞けた」
「え?」
「サーシャ、毎日好きは言ってくれるけど、本気で愛してるって言ってくれなかったから」
「…た、試した?」
「んー、まぁ、少し?」
ぽかん、と開いた口が塞がらなかった。俺はあんなに迷って悩んで落ち込んだのに、まさか俺を試していたなんて。
ふざけるなと殴りたくなったが、それよりも、頬を涙が伝うのが早かった。
「え、ちょ、サーシャ」
「う、るせぇ、見るな」
ぐい、と袖で目元を擦る。赤い目が余計に赤くなってしまう。そんなこともおかまいなしに、涙は後から後から流れてくる。
試されて悔しかったとか、悲しかったとか、そういうものじゃない。これは、きっと。
「嬉しかった」
「はは、また一緒に居られて?」
「うん」
「もう別れるなんて言わないでね。誰に何を言われても、自分の気持ちに正直になってほしい」
「うん」
「…コンビニ弁当なんて体に悪いでしょ。何食べたい?」
「…じゃあ」
⁻
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作者名:ヨッコラセ | 作成日時:2022年9月7日 11時