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「2年記念日さあ、まだ行けてないから今度行こうよ。温泉旅行とかどう?」



「お、いいね〜。今度こそ俺が計画立てるわ、車出してくれるし」



「頼んだ、1泊?2泊?」



「ゆっくりしたいなら2泊だけど、1泊でもいいよ」



「んー、まあ1泊でいいか。別に人生最後の温泉旅行なわけでもないし」





繋いだ手をゆらゆらと揺らしながら、いつもよりもゆっくりと足を進める。



温泉旅行、なんて話をしながら声を弾ませ、ご機嫌になってしまった。



裏道を通っているから人の目も気にならないし、何より今は機嫌がいい。



指先、掌、全てで感じる温もりが愛おしくて、嬉しくて、頬が緩んでいく。



まぁ、俺とこいつの寿命は違うから、今を大事にしないと、ていう気持ちもあるけど。





「あ、もう表道出るから」



「あ、うん」



ぱ、と手を離し、再び隣を歩く。



少し名残惜しかったのは、内緒。





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作者名:ヨッコラセ | 作成日時:2022年9月7日 11時

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