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「ただいま、牛乳買ってきたよ」



「おかえりー。白米あと15分だから待ってて」





牛乳を買って帰ると、リビングから声が聞こえてきた。



隣で靴を脱いでいた叶が顔を上げると、牛乳を受け取る閃ちゃんと目が合った。





「あ、君が叶くん?」



「初めまして、叶です。えーと」



「閃、葉月閃。よろしく」



「よろしくお願いします」





2人がにこにことしている中、俺は口角を上げられなかった。



その後、炊けた白米を皿によそいカレーの用意を。わーい、なんて喜ぶ叶の隣に座り、スプーンを握った。





「サーシャ、福神漬は?」



「いらない」



「はいよ、叶くんは?」



「あ、いりまーす」





カレーはいつも通り美味しいけど、上手く喉を通らない。



昨日の配信の記憶が蘇ってきて、表情が暗くなる。



いつもよりも時間をかけて食べ終わると、叶が口を開いた。





「よし、今日は3人で配信しよっか」



「……は?」





間抜けな声が思わず出た。昨日の今日なのに、何を言っているんだ。





「僕が葛葉と喋りたい。僕が閃さんと話したい。それだけの理由だよ」





じゃあ配信じゃなくてもいいんじゃないか、と言いたかったけれど、叶は俺のパソコンを勝手に使って配信の準備をしていた。



もう、どうにでもなれ。





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作者名:ヨッコラセ | 作成日時:2022年9月7日 11時

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