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「え、え、一緒に‥え⁉」
「るっせ‥、声でか」
「ちょ、ちょっと待って待って待って」
「何」
「‥え、だって俺もお前も家あるじゃん」
「お前自分の家ほとんど帰ってねえだろうが」
「だからって、え、なんで⁉」
「‥どうせなら帰る家同じ方がいいだろ」
らしくねぇ、顔が熱い。
こいつの顔もろくに見れないし、足を動かすスピードも知らないうちに早くなるし、なんでこんなこと言ったんだって少し後悔してたり。
「あーちゃん」
「あ?」
ふと名前を呼ばれて、深呼吸をしてから振り返る。
見えたこいつの顔は、俺と同じように赤くて、ライター当てたら発火するんじゃねえかなってくらい。
朝っぱらから成人男性2人が道端で赤面してるなんて光景見たくもねえだろうと思って、俺だけでも足を進めた。
「あーちゃんってば」
「だから何だよ」
後ろから足音が聞こえるから、足を進めた俺の後ろをついてきているようで。
突然横に並んだ金髪に少し驚くも、そのヤンキーホストはまだ赤い顔のままにんまりと笑顔を見せた。
「あーちゃん、大好き」
「‥うるせぇ、知ってんだよばーか」
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作者名:ヨッコラセ | 作成日時:2018年9月7日 23時