episode192 骸骨紳士の激昂 ページ45
静まり返った船上で、ブルックは骨が軋むほど拳を握りしめた。
「どうやって魂を殺すのか、その方法までは私にも分かりません。しかしこれが現実に起こっているならば、島民の皆さんは黄泉へ行くこともなく、ただ果てのない"無"に消えたことになります。なんて＿＿＿＿＿＿＿＿」
激情に震えるブルックから、とてつもない怒気が溢れる。
「なんッて、惨いことを…………！！！！一体どうして、誰にそんなことをする権利があるというのでしょうか！！！！」
ここまで怒りを露わにするブルックは珍しい。
一度"死"を体験し、魂となって再びこの世界に戻ってきた彼だからこそ、尚のこと感じるものがあるのだろう。
そしてそれは、魂を重んじる侍も。
ブルックの怒りを受け取り、錦えもんの眉間にも血管が浮く。
「なんたる命への冒涜、侮辱か……ッ！到底許し難い所業！！」
一連の話を芝生の隅でこっそり聞いていたシーザーは、ニヤリと口の端を上げた。
「ほお、魂ってのは殺せるのか…？面白ェことを聞いた、今度実験に＿＿＿アビャッ！！？」
突如彼の身になかなかの電流が走る。犯人はナミの
何しやがる、とシーザーが顔を上げると、そこには
「ねえアンタ、ほんとに発言気をつけてよ。今だったら私、アンタのこと海で泳がせてサメの餌にしちゃうかもしれないから。上半身だけ残ってれば取引には使えるでしょ。」
「ﾋｨｴｯ」
シーザーの口から出たのは文句ではなく小さな悲鳴だった。
彼の隣にある階段では、チョッパーが棒立ちしていた。
小さな医師の手には、おかしくなってしまった島民達をどうにか救えないかと持ち出した薬品箱。
しかし、すでに亡き者に施せる治療は無い。彼は取手を強く握りしめた。
「……！おい、ついに港まで来ちまったぞ島の奴ら！」
ウソップがいち早く気づく。ナミも航海士モードに入り、舵を握る。
「出入り口は閉めてあるわね…！念の為船を港から離すわ！」
すると、ブルックは港の方に向かって歩き出す。
「ナミさん、引き続き皆さんをお願いしてもよろしいでしょうか。」
「い、良いけど1人で行くの！？結構な人数きてるわよ！」
「ここで私たちが離れれば、島民はルフィさん達のところに戻ってしまうかもしれませんので。数を減らしながら中央へ向かいます。
____手向けられるものなどありませんが、せめて、彼らに安らかな終わりを。行ってまいります。」
episode193 どこぞの麦わらか魔導士か→←episode191 その真実
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休暇を求める者(プロフ) - いぶきさん» 3ヶ月越しの返信で恐れ入ります…！ご感想ありがとうございます。エース推しとのことで、もう暫しドッタンバッタン最終章が続きますが、ぜひ以降の流れも楽しみにしていただけましたら嬉しいです。 (7月2日 13時) (
レス) id: 4630244e4e (このIDを非表示/違反報告)
いぶき(プロフ) - 最初からここまで読んできましたがとても素敵な作品でエース、サッチが生きてるお話が見れるのがとても嬉しいです！エース推しなので時々見れるきゅんシーン射抜かれてます！エースもイゾウもルフィも好きなのでたくさん見れて幸せです！更新楽しみにしてます！ (2023年3月29日 7時) (レス) @page18 id: d33577c241 (このIDを非表示/違反報告)
休暇を求める者(プロフ) - ンョョさん» 大変な高評価を頂いてしまった上に…しかも長くお付き合い頂いてるとのことでなんと御礼申し上げれば…？？？大変光栄です、ありがとうございます。正直読み返すとまだまだ怪しい所もありますゆえ、今後も精進して参ります…( ˘ω˘ ) (2023年3月6日 1時) (レス) id: 4630244e4e (このIDを非表示/違反報告)
休暇を求める者(プロフ) - 莉久さん» 遅ればせながら返信いたします。う、嬉しか〜〜〜〜〜〜！特に世界観の維持はとても気にしていた所なので、とてもありがたいです。今作の中心人物はほぼ全員登場してしまったのですが、終盤に色々企ててますのでぜひお楽しみに… (2023年3月6日 1時) (レス) id: 4630244e4e (このIDを非表示/違反報告)
ンョョ(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。何年も前から読んでいる者です！ストーリーの根幹がすごくしっかりしていて、伏線の張り方や登場人物のなめらかな視点移動が読んでいて惚れ惚れするほど圧巻です…！いちファンの身ですが、これからも応援しております。 (2023年3月2日 0時) (レス) id: 795bb29f75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：休暇を求める者
| 作成日時：2022年12月30日 3時
