episode167 謎の青年 ページ20
全員に少しの緊張が走った。
話しかけてきたこの人物、間違いなくグァマン教団員である。
1番近くにいたフランキーが口を開く。
「んや、人混みに疲れてな。休憩してたところだ。」
「そうでしたか。中央に我が教団の集会所があるのですが、その隣に座れるエリアもございますので、ご自由にお使いください。」
「そりゃアどうも。そういや、今日はなんかデケェイベントがあるらしいな？」
「はい。年に数回我が教団の師卿がお見えになって、主神からの宣託を教祖が託宣する儀式がございます。」
「それでこんなに人が集まってんのか？」
「そうですね、島の人々は大半がグァマン教徒ですので。あとは慣習で、島で1番屈強な者に富を与えるという儀式もございます。旅の方々はこちらが目的で訪れることが多いかと。」
「ははあ、バトルロワイヤル的な感じか。どうりでそれっぽい客が多いわけだ。」
フランキーが儀式に興味を示すと、教団員の雰囲気が少し変わった。
「……皆様もお強い方々とお見受けいたしました。もしご都合が宜しければ、参加されてはいかがでしょうか？」
穏やかにそう提案する教団員。フランキー達は目を見合わせた。
このまま提案に乗った方が情報を探れるか、それとも＿＿＿＿＿
「あ！居た居た、兄貴ーーッ！！」
突如、快活な声がフランキー達の耳に入る。
教団員に背を向け、声の聞こえた方を向くと、キャスケットを深く被る青年がこちらへ走って来ていた。
全員、全く見覚えがない。
突然のことにリアクションすら出来ずにいると、青年は1番近くにいたイゾウに声を掛ける。
「ちょっと兄貴達、離れるなら場所教えてくださいよ！すっげー探したんすよ！？」
急に話しかけられたイゾウは、何が何だかといった表情で目をパチパチとさせるが、彼が何か言葉を発する前に青年は矢継ぎ早に話した。
「あっそうそう！ちょっと耳貸して下さい、相談したいことが。」
そう言うと、許可も取らずイゾウの腕をぐいっと自分の元に引っ張る青年。
「うお！？おぉ、」
身構えてなかったイゾウが驚きながらうっかり屈むと、青年は彼の耳に小声でこう伝えた。
"さっき助けてもらった女の子の保護者です。あなた達を助けたいので、話を合わせてください。"
それを聞いたイゾウは、怪訝な顔をした。
(助けるだって？)
何から助けようとしているのかは考えるまでもない。
一瞬迷うも、イゾウは頷いた。
この青年、確実に何かを知っているからだ。
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休暇を求める者(プロフ) - いぶきさん» 3ヶ月越しの返信で恐れ入ります…！ご感想ありがとうございます。エース推しとのことで、もう暫しドッタンバッタン最終章が続きますが、ぜひ以降の流れも楽しみにしていただけましたら嬉しいです。 (7月2日 13時) (
レス) id: 4630244e4e (このIDを非表示/違反報告)
いぶき(プロフ) - 最初からここまで読んできましたがとても素敵な作品でエース、サッチが生きてるお話が見れるのがとても嬉しいです！エース推しなので時々見れるきゅんシーン射抜かれてます！エースもイゾウもルフィも好きなのでたくさん見れて幸せです！更新楽しみにしてます！ (2023年3月29日 7時) (レス) @page18 id: d33577c241 (このIDを非表示/違反報告)
休暇を求める者(プロフ) - ンョョさん» 大変な高評価を頂いてしまった上に…しかも長くお付き合い頂いてるとのことでなんと御礼申し上げれば…？？？大変光栄です、ありがとうございます。正直読み返すとまだまだ怪しい所もありますゆえ、今後も精進して参ります…( ˘ω˘ ) (2023年3月6日 1時) (レス) id: 4630244e4e (このIDを非表示/違反報告)
休暇を求める者(プロフ) - 莉久さん» 遅ればせながら返信いたします。う、嬉しか〜〜〜〜〜〜！特に世界観の維持はとても気にしていた所なので、とてもありがたいです。今作の中心人物はほぼ全員登場してしまったのですが、終盤に色々企ててますのでぜひお楽しみに… (2023年3月6日 1時) (レス) id: 4630244e4e (このIDを非表示/違反報告)
ンョョ(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。何年も前から読んでいる者です！ストーリーの根幹がすごくしっかりしていて、伏線の張り方や登場人物のなめらかな視点移動が読んでいて惚れ惚れするほど圧巻です…！いちファンの身ですが、これからも応援しております。 (2023年3月2日 0時) (レス) id: 795bb29f75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：休暇を求める者
| 作成日時：2022年12月30日 3時
