純情不協和音《RYOTA + REO》

#４８ -REO side- ページ48

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Aと片寄涼太が学校を出ていった後、龍友先輩がわざわざ俺んとこまで来た。



龍「お前、涼太の行き先知ってるか？」



「知るわけないっすよ、そんなの俺だって知りたい」



龍友先輩もアイツがどこいったのか知らないってことは、俺らに知られたくない場所ってことか？



龍「Aちゃんも連れて出てって … あいつまさかラブ … 」



────ガンッ！！！



それ以上言わないように、扉を蹴り飛ばして「ありえない」と吐き捨てる。









放課後、PIERROTとしてオーディションの会議に出てる時も頭ん中はAのことでいっぱい。



龍友先輩が変なこと言うから余計に気になって仕方ない。



あのクソ王子がそんなことするはずないって思ってはいるけど、保証なんてどこにもない。



AもAだ。



確かに俺ら両思いのはずなのに、あんな反応 …









隼「心ここに在らず」



いつの間にか会議は終わり、スタッフさんたちも出ていって俺ら3人だけになっていた。



隼「さてはあの子に告白したな？」



こないだまで俺を引き止めんのに必死だったくせに、俺が戻ってきたらいつもの調子にコロッと戻った隼。



「 … 告白、というか彼女にした」



亜「は？彼女にしたって … 何、どういうことよ」



女関係の話になると目を輝かせる亜嵐くんは通常運転。









これまでの経緯を何となく伝えると2人して「ないわ」だの「有り得ない」だの口にするのはネガティブなことばかり。



「 … 何んだよ」



亜「要するに、無理やり彼女にしたわけでしょ？」



隼「それはいっっちばんやっちゃいけないやつだわ、玲於」



「言われなくてもわかってるっての、そんなの」









奪われたくなかったから、アイツに。



俺に繋ぎ止めておかないとフワフワどっかにいってしまいそうで怖かった。



俺のなんだ、俺の事だけ考えてりゃいいんだって。



それが今回の原因。









「焦った … 完璧にぃ」



やるせない気持ちから、机に伏せて髪をかき乱す俺。



亜「いいか、女の子は雰囲気が大切なんだよ。何をするにも雰囲気重視」



「んなこと言われても今更 … 」



亜「こっからどう転ぶかは玲於次第」



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