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#27 -RYOTA side- ページ27

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「Aちゃん … !?」



目の前で力を失って倒れた彼女を咄嗟に受け止めて、ひたすら彼女の名前を呼ぶ。



でも彼女は荒い息を繰り返すだけで無反応。



首筋に触れてみれば、汗でしっとりとした肌から伝わってくるのは明らかにおかしい体温。









「僕が何とかしてあげるから … っ」









Aちゃんを抱き上げてザワつく廊下に視線を向けると、気の利いた生徒が音楽室の扉を開けてくれた。



でも、その先には進めそうにない。



生徒が廊下を塞いでて彼女を抱き抱えながら進むのなんて危険すぎる混み具合。









ふざけんなよ … さすがに。









「テメェら … 今すぐそこどけ … 」








こんなに怖い声出るんだって自分でも驚いたけど、そんな場合じゃない。



僕の一声でやっと開けた廊下を抜け、階段を駆け下りて向かうのは保健室。








『れ、お … 』









その間に聞こえた彼女の今にも泣きだしそうな声。









ここに居るのは僕なのに、Aちゃんが求めてるのは玲於くんで。



なんでこんなに僕が傷付いてるんだか意味わかんない。



ただの後輩で、頼まれてバンド組んでるだけの女の子。



それだけのはずなのに。









どうして僕の名前を読んで欲しかったと思ってしまうんだろう …









保健室の先生に彼女を預けたあとも、本当はそばに居てあげたかった。



でもAちゃんはそれを望んでるのかと考えたら、彼女を置いて出てきてしまっていた。









Aちゃんが望んでるのは、僕じゃないから …









重い足取りで向かうのは彼女のクラス。



その中ですぐに見つけた玲於くんの姿。



僕はこいつに負けたんだ。









「ムカつく … 」








僕の視線に気付いた彼は「なんか用?」と、不機嫌そうに叫んできた。



玲於「てか、Aはどうしたんだよ」



「 … 今、保健室にいるよ」



玲於「 … は?なんで、保健室に … 」



「熱で倒れた … 今は眠って … 」









彼の耳には僕の言葉は最後まで届いてなかったと思う。



だって、物凄い早さで飛び出して行ったから。









午後の授業中も、頭ん中はAちゃんのことばかりで。



終わったすぐに様子見に行こう。









それが間違いだった。









保健室で目の当たりにしたのは、カーテン越しに見えたAちゃんと玲於くんの影が重なった姿だった。



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設定タグ:GENERATIONS , 片寄涼太 , 佐野玲於   
作品ジャンル:恋愛
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夜天(プロフ) - 美心さん» 亜嵐くんの誕生日ですか!?羨ましい(泣)移行先でもよろしくお願いします! (2018年11月10日 9時) (レス) id: 11791f34cd (このIDを非表示/違反報告)
美心(プロフ) - 私は8月4日に参戦して来ました!更新頑張ってください! (2018年11月9日 22時) (レス) id: 3a297c68b9 (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - 佐野玲於の名無しのfanさん» ありがとうございます!まだまだ最後を迎えるのは先なので最後までどうかお付き合いください! (2018年10月16日 7時) (レス) id: 11791f34cd (このIDを非表示/違反報告)
佐野玲於の名無しのfan(プロフ) - オチが気になる〜!!読み終わったとき心臓がキュンキュンします!続き頑張ってください! (2018年10月16日 0時) (レス) id: 24c1463825 (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - あゆんさん» ありがとうございます!これからもきゅうってさせちゃいます!! (2018年9月30日 6時) (レス) id: 11791f34cd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜天 | 作成日時:2018年9月10日 23時

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