私の幼馴染は。6【吉沢亮】

交換条件 ページ36

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「ない！！」



喧嘩して以来、はじめてのオフ。
2人でお昼くらいまでゆっくり寝ていた。

普段は私が亮ちゃんを連れ出すのに
今日は亮ちゃんから「デートしよう」と言ってくれた。



『なにがないの？』

「亮ちゃんからもらったネックレス……」



ひさしぶりのデートだから気合いを入れて
亮ちゃんがくれたお気に入りのネックレスを付けようと思ったのに、

私の目の前にあるのは
そのネックレス以外のアクセサリーだけ。



「このあいだ、仕事に行くときにつけて行って、
…そのときに落としたのかなぁ、、」

『あ〜、泣くな泣くな』

「だって〜」



わけもわからず溢れてくる涙を見て
亮ちゃんが焦りながら指で涙を拭ってくれた。



「亮ちゃんからもらったやつだし、すごく大切なのに〜っ！！」



隆くんにも環奈ちゃんにも
可愛いって褒めてもらった大切な貰い物。

亮ちゃんからもらったの、と伝えると
亮ちゃんからの愛を感じるって言ってくれたのに。

そう思うとさらに泣けてきて
亮ちゃんに思い切り抱きついた。



「ごめんね、亮ちゃん」

『泣くほど大切にしてくれてたって知れたからいいよ』

「もう、どこかにないかなぁ、」

『新しいの買ってあげる。
何かプレゼントしたいなってずっと思ってたから』

「でも、…貰いっぱなしだし、
また無くしたら嫌だから自分で買うよ」

『……じゃあ、Aからキスして？』

「え？」



私の背中をさすってくれていた亮ちゃんの手が
私の肩に置かれて、笑顔の亮ちゃんが私の前にいた。



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