Next Generation 【黒バス】 (ページ32)

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第29Ｑ：かに座のあいつページ32

『あ、笠松さん。早かったですね。』

笠松｢…ああ｣

微妙な距離感。
この2人が一緒にいるのは理由がある。
はじまりは、合宿の帰りのバスだった。

__黄瀬｢Aっち先輩!!｣

『ん？』

黄瀬｢明日、試合見に行かないっスか？｣

『試合って…どこの？』

黄瀬｢東京の決勝戦リーグ予選っすよ。黒子っちも緑間っちも出るんス｣

『ああ…あそこ地区が一緒だったけ。』

黄瀬｢そーなんすよ。俺的にめっちゃ興味あるから行くつもりなんすけど1人じゃ寂しくって～｣

『(寂しいって…)』

黄瀬｢一緒に来てくださいっス！｣

『分かったよ。私も黒子くんの戦い興味あるし行こっか』

黄瀬｢よしっ！笠松先輩も誘ってくるっす～｣

『え、笠松先輩も！？』＿

そんなこんなで3人での観戦なのだが
肝心な黄瀬が来ない。

笠松｢あいつ遅くねぇか？｣

『え、あ、…そうですね。』

突然普通の会話を始めた笠松にドギマギして
立場が逆になった天神。
そこへ黄瀬がようやくやってくる

黄瀬｢お待たせしました！｣

笠松｢いや、遅せぇよ！｣

_ｹﾞｼｯ

黄瀬｢痛いっす～｣

『黄瀬くん、始まっちゃうよ。』

黄瀬｢先輩たち、辛辣すぎッスよ！｣

歩き出した3人は試合のこととか誠凛のこととかバスケの話題ならなんでも話していた。

試合会場に近づくと黄瀬はケータイでおは朝占いを見ていた。

笠松「…何見てんだ？」

黄瀬「今朝のおは朝っス。」

おは朝…そのワードだけで天神は全てを理解した。

黄瀬｢朝は最近ロードワークで見れないんで。｣

笠松「随分と勤勉になったなオイ、前はサボってばっかだったのに。」

黄瀬「いや…ウチの練習ちょっとロードワークやりすぎ…」

笠松「調子のんなシバくぞ！！」

_ｹﾞｼｯ

『まぁ、黄瀬くんも熱心に取り組んでることですし…』

笠松「仕方ねぇな。…ていうか、オマエおは朝なんていつも見てんのかよ？」

黄瀬「今日だけっス。この結果いいと緑間っちもいいんス。」

笠松「あぁ、帝光の。んで、何座？」

黄瀬「蟹座っス！ちなみに黒子っちは水瓶座…。」

笠松「そこまで聞いてねぇよ！」

_ｹﾞｼｯ

『いや、意外と大事なんですよ。相手の星座も。』

「1位は蟹座おめでとう文句無し！
…最下位は残念水瓶座です。今日は大人しく…」

黄瀬「げ…。」

『あらら…』

笠松「なんだよ？」

黄瀬「最悪っス。」

緑間は1位。黒子は最下位。
黒子にとって厄介な一日になりそうなのは確かだった。