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●Memory 3●
彼女……ユキは予備校の生徒ではなく
友達を迎えにふらりと寄っただけらしかった。
確かに、ギャルとまではいかなくても。
染めた髪に、化粧に、制服の着こなしは
ぱっと目に付く派手さがあるから。
同じ予備校だったら見た事があったはずで。
ﾕｷ「ﾁｬﾝﾐﾝ君の事は有名だから知ってたよ。
慶中高校の別世界の貴公子だからね。」
CM「…ふ(笑) なんだよ、そのキャッチフレーズ。」
ﾕｷ「ね、たまに勉強教えて？私、赤点ギリギリでさ。」
大学は、無理なくいけるところでいい。
学部は、男が多いところを希望。
テストは、夏休みが減るから赤点だけは逃れたい。
そう笑って話す人間に対して、普段の僕なら「ああそうですか」と軽蔑の眼差しを向けるけど。
ユキの、そのあっけらかんとした明るさは
不思議と不愉快ではなくて。
なんだか、僕まで肩の力が抜けて。
たぶん……
受験という利害関係のない相手だからこそ
逆に僕は、すぐに彼女に心を許したんだと思う。
ﾕｷ「…いとおかし？変って意味でおーけー？」
CM「ん？……本物の馬鹿だな、お前(笑)」
ﾕｷ「なにそれ、訳分かんない。イチから教えてよ〜」
予備校からは離れたカフェで勉強を教えたり。
夜、たまに電話で話したり。
友達になってから、あっという間に2ヶ月が過ぎた。
そして。
ユキはたまに、僕に恋愛についての質問をする。
『ﾁｬﾝﾐﾝ君って彼女いないの？』
いないよ。
高1の夏から1年ちょっと続いた彼女と別れてから
誰とも付き合ってない。
『つくる気は？ないの？』
受験の妨げになる存在ならいらない。
今、もし誰かと付き合ったとして。
恐らく殆どの子がそういう存在になる自信があるから。
だけど。
そんな風に飄々と答えながら、ユキの表情を窺って。
「ふーん、なぁんだ…」って。
がっかりしたように口を尖らせる彼女を
少しずつ可愛く思ってる自分。
でも、それだけ。
僕達はそれ以上でもそれ以下でもない。
楽しくてリラックスできる…
ユキとの関係は今がベストだって思ってたのに。
それが………どうしちゃったんだろう。
7月最後の土曜日。
ユキの家の庭で花火をした夜。
あの、突然の雨に降られた夜。
吸い寄せられるようにキスをして…
視線が絡まって…
彼女のベッドの上で、僕達はそれ以上のことをした。
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りんこ(プロフ) - すぐりさん» すぐりさん、コメントありがとうございます(^^)水色のカルテとこちらのカップルを気に入ってもらえてとても感激です。ナンセンスもツボってもらえて嬉しい♪ヒロインちゃん好き過ぎて重い年下チャンミンさん、最後まで可愛がってあげて下さいね^^笑 (2022年1月29日 20時) (
レス) id: d7a2e5dd40 (このIDを非表示/違反報告)
すぐり(プロフ) - ｶﾙﾃ 続きも読める様にして頂いて有難うございますm(_ _)mｽｯｺﾞｲ嬉しい…今度はあの挫けたところを突破して読めてます。ここの主人公とﾁｬﾝﾐﾝの存在が大好きで…ﾎﾝﾄ読めて嬉しい(^^)ﾁｬﾝﾐﾝのﾅﾝｾﾝｽって言葉見る度…読める幸せ噛み締めています♪ (2022年1月29日 9時) (レス) id: bd7625e3e7 (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - manmaruuさん» 甘々のリョウク先輩、manmaruuさんのツボにハマってもらえたようで(*´▽`*)私も久々に読み返して、先輩に愛されてきます(笑)いつも温かいメッセージ嬉しいです。こちらこそありがとうございます！ (2019年11月19日 10時) (レス) id: f23ebc6f87 (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - manmaruuさん» manmaruさん、レンガとカルテも読んでくださったんですね！ありがとうございます、そしてお疲れ様でした(=^_^=)笑 わー、本当ですか！お話の中の彼らを気に入ってもらえて嬉しいです。楽しんでもらえてよかった♪ (2019年11月19日 10時) (レス) id: f23ebc6f87 (このIDを非表示/違反報告)
manmaruu(プロフ) - リョウクさんはちょこれーとシリーズも大大大好きでこちらのお話でも出てきてくれて嬉しいです。心が潤うお話をたくさん公開して下さってありがとうございます！！ (2019年11月18日 14時) (レス) id: 786210485f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんこ
| 作成日時：2015年7月8日 18時
