そして、始まる ページ30
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そして。
頷いたと同時に、私達は恋人関係になったらしく。
まだ、現実味の湧かない私は
ひどく間が抜けた顔をしているはず。
目の前のﾁｬﾝﾐﾝさんは、こんなに素敵なのに。
「あの…ﾁｬﾝﾐﾝさん、いつも皺のないシャツを着てるから。」
CM「はい？」
「てっきりアイロンしてくれる、親しい女性がいるのだと…」
眉をひそめた彼が、すぐにふっと噴き出す。
CM「…短絡的(笑) いつもクリーニング屋だけど、それならこれからはAさんがしてくれます？」
え…。
おかしそうに笑うﾁｬﾝﾐﾝさんに
しゅうっと、肩の力が抜けてくみたい。
そ、そうか。
勘が冴えていたのではなく、ただの勘違いだったなんて。
「はい。アイロンは得意です。」
CM「へえ(笑)」
恐らく真っ赤になってる自分を
ﾁｬﾝﾐﾝさんは興味深そうに眺めていて。
からかってる…。
楽しんでる…。
幸せな戸惑いがこれ以上露呈しないように
「そ、そろそろ行かないと…」と腰を浮かせて。
ﾁｬﾝﾐﾝさんも、すっと立ち上がった。
近いその気配に
後ろ髪を引かれる思いで顔を上げると…
CM「Aさん。キ………じゃなくて。
帰る前に、抱き締めていいですか。」
「え、ええ…？！」
ﾄﾝ…
真っすぐに歩み寄るﾁｬﾝﾐﾝさんが
私を頭ごと包むように抱き締めて。
私は、もう、ﾁｬﾝﾐﾝさんの腕の中にいる。
腰を抜かしそうなクラクラ感は……
今、幸福な息苦しさに襲われてるから。
そろそろ、と背中に手を回して息を潜めた。
CM「……くすぐってえな(笑)」
「えっ…」
CM「抱きつくならちゃんと抱きついて。もっと。」
「…………」
力を込めて背中に触れると。
あ……
筋肉や骨格まで分かる感触が
生々しくて、倒れそうになったけど。
CM「…帰り、送りますから。」
「……はい。」
もう、何時間でもこのままでいられる。
許されるなら何時間でもこうしていたい。
そう願わずにはいられなかった。
そして。
クリニックに戻ると
ﾘｮｳｸさんがそわそわした顔で待っていて。
報告した私に「今度Wデートしようね」と
嬉しそうに笑ってくれた。
*＊* 『恋人同士になるまで』編おわり *＊*
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りんこ(プロフ) - すぐりさん» すぐりさん、コメントありがとうございます(^^)水色のカルテとこちらのカップルを気に入ってもらえてとても感激です。ナンセンスもツボってもらえて嬉しい♪ヒロインちゃん好き過ぎて重い年下チャンミンさん、最後まで可愛がってあげて下さいね^^笑 (2022年1月29日 20時) (
レス) id: d7a2e5dd40 (このIDを非表示/違反報告)
すぐり(プロフ) - ｶﾙﾃ 続きも読める様にして頂いて有難うございますm(_ _)mｽｯｺﾞｲ嬉しい…今度はあの挫けたところを突破して読めてます。ここの主人公とﾁｬﾝﾐﾝの存在が大好きで…ﾎﾝﾄ読めて嬉しい(^^)ﾁｬﾝﾐﾝのﾅﾝｾﾝｽって言葉見る度…読める幸せ噛み締めています♪ (2022年1月29日 9時) (レス) id: bd7625e3e7 (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - manmaruuさん» 甘々のリョウク先輩、manmaruuさんのツボにハマってもらえたようで(*´▽`*)私も久々に読み返して、先輩に愛されてきます(笑)いつも温かいメッセージ嬉しいです。こちらこそありがとうございます！ (2019年11月19日 10時) (レス) id: f23ebc6f87 (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - manmaruuさん» manmaruさん、レンガとカルテも読んでくださったんですね！ありがとうございます、そしてお疲れ様でした(=^_^=)笑 わー、本当ですか！お話の中の彼らを気に入ってもらえて嬉しいです。楽しんでもらえてよかった♪ (2019年11月19日 10時) (レス) id: f23ebc6f87 (このIDを非表示/違反報告)
manmaruu(プロフ) - リョウクさんはちょこれーとシリーズも大大大好きでこちらのお話でも出てきてくれて嬉しいです。心が潤うお話をたくさん公開して下さってありがとうございます！！ (2019年11月18日 14時) (レス) id: 786210485f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんこ
| 作成日時：2015年7月8日 18時
