予約とっといたの。 ページ26
・
*
すぅっ…と息を吸い込んで。
今朝は、ここ最近で一番すっきりした目覚めだった。
好きな人がいるって素晴らしい。
その人を一目でも見ることが出来る日は、更に。
単純な私は晴れ晴れした気持ちで
最初の患者さんを待っている。
RW「Aぴょんおはよ〜。」
「おはようございます、ﾘｮｳｸさん。」
RW「あのね、余計なお世話かなって思ったんだけど……予約入れたの。14時から30分間。」
あ…
窺うように、恐る恐る私を見上げるﾘｮｳｸさんは
今日もいつもの指輪をしていて。
どうかﾘｮｳｸさんの恋が実りますように…
勝手ながら、そんな気持ちになった。
「予約？なんの事ですか？」
RW「Aぴょん最近体調悪そうだから、悩み事でもあるのかな…って。僕心配で。」
ま、まさか……。
ぞわ、と嫌な予感にペンを持つ手が止まるけど。
あえて何も聞かずに続きを待った。
RW「でね、よく考えたら隣でカウンセリングやってるじゃんって思って。予約見たら、たまたま今日の14時がキャンセルで。ﾁｬﾝﾐﾝさんじゃ不服かもしれないけど………予約とっといたの。」
ひ、ひぃ……！！
余計なお世話ではないけど
心配を掛けてしまった私が悪いんだけど
まさかこんなに早く2人きりになる機会が訪れるなんて…。
「え……えと、」
あの"事故"があって以来
ﾁｬﾝﾐﾝさんを見掛ける事はあっても、話していなかった。
どうしても顔を合わせられなくて。
だから…
私は、平常心でいられるのか。
そんな不安で頭が真っ白になるけど。
RW「大丈夫。僕はいつでもAぴょんの味方だからね？分かった？」
「……はい。」
無邪気に笑うﾘｮｳｸさんに
背中を押されるように、ほっこり勇気が湧いた。
*
*
14時少し前…
緊張と、単純に久し振りに会える嬉しさで
私は何度も深呼吸をした。
よし…！
ｺﾝｺﾝ…
ノックした木のドアの向こうから
ひと呼吸おいて「はい、どうぞ」と声がして。
あぁ……駄目だ。
もう泣きそうになってる。
その声を、ずいぶんと聞いていない気がしたから。
ｶﾞﾁｬ…
「…失礼、します。」
CM「……こんにちは。今日は入口で転んでませんか？」
椅子から立ち上がったﾁｬﾝﾐﾝさんが
私を見て、くすりと笑って。
「あなたとゆっくり話したかった」と小さく息を吐いた。
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りんこ(プロフ) - すぐりさん» すぐりさん、コメントありがとうございます(^^)水色のカルテとこちらのカップルを気に入ってもらえてとても感激です。ナンセンスもツボってもらえて嬉しい♪ヒロインちゃん好き過ぎて重い年下チャンミンさん、最後まで可愛がってあげて下さいね^^笑 (2022年1月29日 20時) (
レス) id: d7a2e5dd40 (このIDを非表示/違反報告)
すぐり(プロフ) - ｶﾙﾃ 続きも読める様にして頂いて有難うございますm(_ _)mｽｯｺﾞｲ嬉しい…今度はあの挫けたところを突破して読めてます。ここの主人公とﾁｬﾝﾐﾝの存在が大好きで…ﾎﾝﾄ読めて嬉しい(^^)ﾁｬﾝﾐﾝのﾅﾝｾﾝｽって言葉見る度…読める幸せ噛み締めています♪ (2022年1月29日 9時) (レス) id: bd7625e3e7 (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - manmaruuさん» 甘々のリョウク先輩、manmaruuさんのツボにハマってもらえたようで(*´▽`*)私も久々に読み返して、先輩に愛されてきます(笑)いつも温かいメッセージ嬉しいです。こちらこそありがとうございます！ (2019年11月19日 10時) (レス) id: f23ebc6f87 (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - manmaruuさん» manmaruさん、レンガとカルテも読んでくださったんですね！ありがとうございます、そしてお疲れ様でした(=^_^=)笑 わー、本当ですか！お話の中の彼らを気に入ってもらえて嬉しいです。楽しんでもらえてよかった♪ (2019年11月19日 10時) (レス) id: f23ebc6f87 (このIDを非表示/違反報告)
manmaruu(プロフ) - リョウクさんはちょこれーとシリーズも大大大好きでこちらのお話でも出てきてくれて嬉しいです。心が潤うお話をたくさん公開して下さってありがとうございます！！ (2019年11月18日 14時) (レス) id: 786210485f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんこ
| 作成日時：2015年7月8日 18時
