現場 ページ20
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*
RW「Aぴょん、今日可愛いね。いい匂い。」
耳に優しく馴染む声に振り返ると
リョウクさんが私の後ろから笑っていて。
いつものように、ペン立てのうさぎをいじる。
RW「何かいいことあったの?」
「いえ。けど……生き生きしてます。私の人生が前よりも。」
リョウクさんは、なでなで、と私の頭に触れながら。
「女の子は素直なのが一番」と
語尾を跳ね上げて、楽しそうに言う。
「リョウクさんが好きな人は素直ですか?」
RW「全然?いっつもぷんすかしてるよ(笑)
でもムキになっちゃうとこも可愛いの。」
「ふふ。」
RW「あ、ちょっと隣行ってくるね。
Aぴょんも早くお昼食べちゃいなよ〜」
手を振って外に出るリョウクさんを見送って。
今日は水曜日。
チャンミンさんの日だ……と。
それだけで気分が変わる私は、駄目な大人だと思う。
*
この前、たまたま帰り際に出会ったチャンミンさんと
夜ご飯を食べに行った。
楽しくて、たくさん笑って、たくさん笑われて…
またバス停まで送ってくれた。
チャンミンさんはあまり自分の事を語らないし
私も、ぺらぺら話すのは苦手だけど。
どういう事にはまっているか。
週末はどんな過ごし方をするか。
最近成功した手料理は何か。
過去ではなく、"今"の自分たちについて多くのことを話した。
敢えて話さなくても
私に恋愛経験が少ない事を
きっと、チャンミンさんは気付いてるだろうし。
チャンミンさんがこれまで、彼に相応しい数の恋愛経験を積んできた事も、私は勝手に気付いている。
そして……
『ごめんなさい、好きになってしまいました』
ほとんど衝動的に。
バス停で私が呟いた言葉は
あまりに蚊の鳴くような声で、車にかき消された。
だけど……
冷静に考えたら、聞こえなくてよかったか。
*
「…そうだ、診察室換気してこよっと。」
11月になって外は寒いけど、ほんの数分だけでも。
今の時間、キュヒョン先生は外にお昼を食べに行ってる。
カチャ…
そっと、診察室のドアを開けて……
……!!?
私の目に飛び込んだのは、頭が真っ白になる光景。
ドアから一直線の位置。
ベージュのカーテンがゆらゆらと揺れめくその手前で。
キュヒョン先生が…………女性と激しくキスをしていた。
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りんこ(プロフ) - すぐりさん» すぐりさん、コメントありがとうございます(^^)水色のカルテとこちらのカップルを気に入ってもらえてとても感激です。ナンセンスもツボってもらえて嬉しい♪ヒロインちゃん好き過ぎて重い年下チャンミンさん、最後まで可愛がってあげて下さいね^^笑 (2022年1月29日 20時) (レス) id: d7a2e5dd40 (このIDを非表示/違反報告)
すぐり(プロフ) - カルテ 続きも読める様にして頂いて有難うございますm(_ _)mスッゴイ嬉しい…今度はあの挫けたところを突破して読めてます。ここの主人公とチャンミンの存在が大好きで…ホント読めて嬉しい(^^)チャンミンのナンセンスって言葉見る度…読める幸せ噛み締めています♪ (2022年1月29日 9時) (レス) id: bd7625e3e7 (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - manmaruuさん» 甘々のリョウク先輩、manmaruuさんのツボにハマってもらえたようで(*´▽`*)私も久々に読み返して、先輩に愛されてきます(笑)いつも温かいメッセージ嬉しいです。こちらこそありがとうございます! (2019年11月19日 10時) (レス) id: f23ebc6f87 (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - manmaruuさん» manmaruさん、レンガとカルテも読んでくださったんですね!ありがとうございます、そしてお疲れ様でした(=^_^=)笑 わー、本当ですか!お話の中の彼らを気に入ってもらえて嬉しいです。楽しんでもらえてよかった♪ (2019年11月19日 10時) (レス) id: f23ebc6f87 (このIDを非表示/違反報告)
manmaruu(プロフ) - リョウクさんはちょこれーとシリーズも大大大好きでこちらのお話でも出てきてくれて嬉しいです。心が潤うお話をたくさん公開して下さってありがとうございます!! (2019年11月18日 14時) (レス) id: 786210485f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんこ | 作成日時:2015年7月8日 18時