実感してます。 ページ19
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更に混みあう車内で
ﾁｬﾝﾐﾝさんは掌ではなく、肘をドアに付く。
痛いだろうに…。
目のやり場に困りながら
視線を合さぬよう、彼の胸元を見つめて。
自分の息で眼鏡を曇らすんじゃないかとヒヤヒヤする。
CM「……ベタかよ俺。」
「なん、ですか？」
CM「なんでも。」
ﾄﾞｷﾄﾞｷ…
ﾁｬﾝﾐﾝさんも"俺"って言うんだ。
脚が触れてる。
ﾁｬﾝﾐﾝさんの香りが、ふわりと感じられる距離。
そして……
高まる体温は、風邪のせいじゃない。絶対に。
「……？」
近くに立っている女子高生の視線を感じると…
「見て見て〜！」
「身長差！イケメン！やばーい！」
彼女達がこちらを見てるのは明らかで。
ﾁｬﾝﾐﾝさんの顔をそっと見上げると
彼が気まずそうに小さく舌打ちをして。
だけど私は今も、相変わらずドキドキしてる。
*
やっと私の降りる駅。
お礼をしようとした瞬間ﾁｬﾝﾐﾝさんも降りて。
「こっからバスでしたっけ」とごく自然に問い掛ける。
少し関節が痛み始めた。
体感では……今のわたし、38度。
CM「バス停まで送ります。」
「あの、さっきはありがとうございました。」
CM「あー思い出させんな(笑) で？バス停どこですか。」
「……そこ、です。」
私の指差す方を見ると、ああ、と頷いて歩き出す。
ｶﾂｶﾂ…
その背中。
涼しげで清潔な後ろ姿。
もの凄く格好良くて
それは、私が彼を男性として意識し過ぎているから。
「この間……ﾁｬﾝﾐﾝさん、私に怒ってましたね。」
CM「…そうでしたっけ。」
「考えたんです。鈍いなりに。」
バス停には、既に一人並んでいた。
ﾁｬﾝﾐﾝさんは私に向き合うと、首を傾げて口角を上げる。
「ん？」と続きを促すように。
「ごめんなさい、分かりませんでした。」
CM「はぁ(笑)？」
「だけど、こんな私に親切にしてくれてありがとう。
飲み屋さんでも、電車でも、今も………私は実感してます。」
CM「……実感？なにを？」
……ﾁｬﾝﾐﾝさんのことを好きな自分を。
だけど。
それを伝える事は
好きな女性がいるﾁｬﾝﾐﾝさんを困惑させる。
彼の優しさゆえに。
「……ええと、」
何か続けなきゃ、と口を開いたと同時にバスが来て。
ﾁｬﾝﾐﾝさんは俯いて笑うと
「お大事に」の言葉と共に、大きな掌を私の頭に載せた。
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りんこ(プロフ) - すぐりさん» すぐりさん、コメントありがとうございます(^^)水色のカルテとこちらのカップルを気に入ってもらえてとても感激です。ナンセンスもツボってもらえて嬉しい♪ヒロインちゃん好き過ぎて重い年下チャンミンさん、最後まで可愛がってあげて下さいね^^笑 (2022年1月29日 20時) (
レス) id: d7a2e5dd40 (このIDを非表示/違反報告)
すぐり(プロフ) - ｶﾙﾃ 続きも読める様にして頂いて有難うございますm(_ _)mｽｯｺﾞｲ嬉しい…今度はあの挫けたところを突破して読めてます。ここの主人公とﾁｬﾝﾐﾝの存在が大好きで…ﾎﾝﾄ読めて嬉しい(^^)ﾁｬﾝﾐﾝのﾅﾝｾﾝｽって言葉見る度…読める幸せ噛み締めています♪ (2022年1月29日 9時) (レス) id: bd7625e3e7 (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - manmaruuさん» 甘々のリョウク先輩、manmaruuさんのツボにハマってもらえたようで(*´▽`*)私も久々に読み返して、先輩に愛されてきます(笑)いつも温かいメッセージ嬉しいです。こちらこそありがとうございます！ (2019年11月19日 10時) (レス) id: f23ebc6f87 (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - manmaruuさん» manmaruさん、レンガとカルテも読んでくださったんですね！ありがとうございます、そしてお疲れ様でした(=^_^=)笑 わー、本当ですか！お話の中の彼らを気に入ってもらえて嬉しいです。楽しんでもらえてよかった♪ (2019年11月19日 10時) (レス) id: f23ebc6f87 (このIDを非表示/違反報告)
manmaruu(プロフ) - リョウクさんはちょこれーとシリーズも大大大好きでこちらのお話でも出てきてくれて嬉しいです。心が潤うお話をたくさん公開して下さってありがとうございます！！ (2019年11月18日 14時) (レス) id: 786210485f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんこ
| 作成日時：2015年7月8日 18時
