僕じゃなくアイツへの -CM- ページ16
-CMside-
*
CM「……あ、」
遅れてくるｷｭﾋｮﾝを待っているのは、いつもの居酒屋。
何気なく眺めていた若い女の子が
段差でつまずきかけて、思わず声が出た。
しかし。
あんなにヒールに慣れていそうな子であれなら
あの人なら、10分おきにつまづくんじゃないか…(笑)
そんな事を考えながら。
自分が過保護な保護者になった気分で
らしくもない溜息が漏れる。
一時的なものだ、と何度も言い聞かせた。
あの人への……この気持ちは。
それでも。
僕にとって月曜と水曜は意味のあるものになっていて
それは、他でもなく彼女のせい。
CM「……ナンセンス。そんなの分かってる。」
好き？
ああ、そうだよ。
恐らくｷｭﾋｮﾝに片想いしてる彼女を、僕は好きになってる。
ｶﾞﾀ…
KH「ああ〜ごめん。つっかれたぁ…」
CM「お疲れ。ビール？」
KH「うん。あとタコの唐揚げお願い。」
CM「んー。」
ｷｭﾋｮﾝといると、いつも嫌でも周りからの視線を感じる。
そういうのが好きじゃない僕と
そんなこと、気にも留めないｷｭﾋｮﾝ。
馴れ馴れしい女を即シャットアウトする僕と
甘い笑顔で微笑みかけるｷｭﾋｮﾝ。
必然的にモテるのはｷｭﾋｮﾝで……
あの人も、例外ではなくそうなんだろう。
KH「…ん、メールだ。あー10代は困るんだよなあ。
さすがに俺のモラルがさあ。ねえ？」
…ほんと心外。
むかっっつくけど。
KH「…で？Aさんと進展あった？」
CM「ないよ。」
KH「呼べば？今日の夜は予定ないって言ってたし。
俺はすぐに退散するんで。」
CM「や、別に…そういうんじゃ、」
とかなんとか僕が口ごもってるうちに
ｷｭﾋｮﾝが電話を掛け始めて。
彼女は誘いに「支度をして行く」と答えた。
KH「だって。ふぅん、よかったじゃんﾁｬﾝﾐﾝ君(笑)」
CM「………」
違う。
それは、僕じゃなくてｷｭﾋｮﾝがいるから。
すぐにｷｭﾋｮﾝが帰ると言えば
表情には出さなくても……落胆する彼女が目に見える。
*
「お、お待たせしました…」
それから1時間。
ひょこっと姿を見せたのは
この前と同じ、地味なベージュのヒールを履いた彼女。
CM「……………」
だからさぁ……
無駄に丁寧な化粧なんてしないで。
髪の毛をカールさせたりしないで。
僕に見せる為のお洒落じゃないなら、見たくなんかないんだ。
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りんこ(プロフ) - すぐりさん» すぐりさん、コメントありがとうございます(^^)水色のカルテとこちらのカップルを気に入ってもらえてとても感激です。ナンセンスもツボってもらえて嬉しい♪ヒロインちゃん好き過ぎて重い年下チャンミンさん、最後まで可愛がってあげて下さいね^^笑 (2022年1月29日 20時) (
レス) id: d7a2e5dd40 (このIDを非表示/違反報告)
すぐり(プロフ) - ｶﾙﾃ 続きも読める様にして頂いて有難うございますm(_ _)mｽｯｺﾞｲ嬉しい…今度はあの挫けたところを突破して読めてます。ここの主人公とﾁｬﾝﾐﾝの存在が大好きで…ﾎﾝﾄ読めて嬉しい(^^)ﾁｬﾝﾐﾝのﾅﾝｾﾝｽって言葉見る度…読める幸せ噛み締めています♪ (2022年1月29日 9時) (レス) id: bd7625e3e7 (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - manmaruuさん» 甘々のリョウク先輩、manmaruuさんのツボにハマってもらえたようで(*´▽`*)私も久々に読み返して、先輩に愛されてきます(笑)いつも温かいメッセージ嬉しいです。こちらこそありがとうございます！ (2019年11月19日 10時) (レス) id: f23ebc6f87 (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - manmaruuさん» manmaruさん、レンガとカルテも読んでくださったんですね！ありがとうございます、そしてお疲れ様でした(=^_^=)笑 わー、本当ですか！お話の中の彼らを気に入ってもらえて嬉しいです。楽しんでもらえてよかった♪ (2019年11月19日 10時) (レス) id: f23ebc6f87 (このIDを非表示/違反報告)
manmaruu(プロフ) - リョウクさんはちょこれーとシリーズも大大大好きでこちらのお話でも出てきてくれて嬉しいです。心が潤うお話をたくさん公開して下さってありがとうございます！！ (2019年11月18日 14時) (レス) id: 786210485f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんこ
| 作成日時：2015年7月8日 18時
