混迷�� ページ21
「先生でも失敗とかあったんですね」
空が青黒いに包まれ始めた頃、
話を聞いていた乙骨は言う。
俺はぐぐぐっと両腕を伸ばしながら
椅子から立つ。
『失敗がない方が珍しいよ。
俺だって、俺のせいで死んだ人は沢山いる』
携帯を取り出し、
時間を確認する。
時刻は１８：０６。
思ったより時間が経っていた。
『さ、もう寮に帰りな』
あまり長い時間一緒にいても、
里香が怖いからな。
すると、乙骨は立ち上がり、
俺を見て言う。
「ありがとうございました。
また、聞かせて下さい」
『……え、あ、うん』
そう言い、教室から去る乙骨の背を見つめる。
物好きだな…。
まぁ、いいけどさ。
俺は机に置かれた報告書を手に取り、
同じように教室から出る。
「A」
『悟…？』
ドアを開けると、
廊下に悟がいた。
待っていたのか、壁に背をつけている。
「長かったね〜。
彼、君に気があるんじゃない？」
『んなわけあるか』
何を言い出すんだ、コイツは。
そう思いながら、横を通り抜ければ、
グッと腕を掴まれた。
「僕はまだAのこと好きだから」
『………急になんだよ』
「いや、何、忘れてるかなぁって思って」
ぐっと顔を近付けて、
真正面からそう言われる。
少し、顔が熱いような気がした。
卒業してからは忙しかったから…
久しぶりに言われたせいだ。きっと。
俺は彼の目線から逃れるよう俯く。
『……忘れるわけ、ないだろ』
「…」
あんな強烈な告白。
忘れられるわけない。
そう思っていると、
ちゅうっと唇に柔らかい感触。
目の前は白。
その軽いタッチは、すぐに終わり、
彼は掴んでいた手を離すと、
自身の服の襟をくいっと上にあげる。
「反則すぎ」
『…………ッ〜！！』
お前が照れるのかよ！！
心の中でそう叫び、
ぽんぽんぽんっと辺りに花を咲かせ、
ふにゃりと口元を緩ませる悟を思わず殴る。
くそくそくそ！なんだよ！
『はぁーーーー、つかここ学校。
なにしてんの、まじで』
「……しょうがないじゃん。
僕を嫉妬させるのが悪い」
『は？嫉妬？お前が？誰に…』
そう言うと、悟は俺の肩に腕を回す。
「僕って嫉妬深いよ」
そう囁き、にこりと微笑んだ。
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Moon(プロフ) - 続きよろしくお願いしますm(_ _)m (7月21日 16時) (
レス) @page29 id: 95380bd188 (このIDを非表示/違反報告)
ナン - 本当にずっと大好きです！ずっと待ってます！ (2022年9月25日 7時) (レス) id: 4fd43f08d2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんちょ - 本当に大好きで、1年くらい前から何周もして見させていただいておりました。もっかい見たくて久々に来たけどまだとまってるぅ泣いつまでもつづきまってます！！！ (2022年8月9日 3時) (レス) id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
御影 - 完結済みなのでしょうか...?私はこの作品がとても好きで何回も見にきては更新を楽しみにしています。現実の方でも忙しいと思いますが頑張ってください！！ (2022年5月29日 21時) (レス) id: b108857f79 (このIDを非表示/違反報告)
焼き鮭 - この作品は完結済みですか？大好きな作品なので、続きがすごく気になります！ (2022年5月20日 17時) (レス) @page29 id: 64769613b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かるーあ | 作成日時：2021年3月7日 15時
