Love T-Rain【Kaz・N 0617BD/2014】 (ページ6)

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6両目ページ6

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次の日からあんなに嫌だった通学の電車が待ち遠しくなる。

人ってゲンキンな生き物だなと思う

私が乗ることを知った二宮さんは比較的乗車口付近に立っていて

まだ満員まではいかないけどそれなりに混んでいる車内でもとっても目を惹く

その姿に毎朝、ほんとに毎朝同じようにドキドキする

このドキドキというかカッコいい姿に慣れる日がくるのかなぁ……

私が乗り込む時に一緒に車両の少し奥まで入って行く

大抵私の隣か後ろで立ってくれて

他愛もない話を毎朝する

昨日の授業でわからなかった事

新発売のお菓子がとっても美味しかった事

テレビドラマが思った展開にならなくて悲しい事

大抵は私が話して

二宮さんはそれにテンポよくツッコんでくる

時には二宮さんの学生時代の話

留学してたアメリカの話や今の仕事の話

どれも私には新鮮で

どれも興味深かった

でも話してる内容よりも二宮さんと話してるってことが嬉しくて。

それが楽しいって気持ちを倍にしてるんだと気づく私はあまりにも恋愛初心者だった。

「俺さ、明日から出張だから次これ乗るのは来週だわ」

「出張ってお仕事してる人みたい(笑)」

「ちゃんと仕事してるっつうの」

朝の車内でしか会えない人なのに好きって

大好きって思ってる人だから

明日から会えないのが寂しかった。

でも、そんなこと言えないし………

「何？そんな顔して。

俺と会えなくて寂しいの？」

ふざけて笑ってるこの人にその通りだなんて言えなかった

「お土産楽しみしてますぅーだ」

「覚えてたらな」

ってまた笑ってる二宮さんに

また朝会えるだけでいいですって心の中で呟いた。

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