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そのひと言にかなり驚きながらも、震える指先で画面をスクロールする。
『まず、"次の満月の夜"……満月の周期は約29.5日』
『だから、予告日は約1ヶ月後だよ』
『あと"青と金の宝石"だけど……』
まるで名探偵に追い詰められているような感覚で、ゴクリと喉を鳴らす。
『"青と金の宝石"は………Aお姉さんだよ』
「えっ?」
これは電話じゃなくてメールなのに、思わず声を出してしまった。
そんなことも気にしていられず、頭の中では『青と金の宝石=私』という信じられない事実がぐるぐると回る。
『詳しいことは後で話すけど、次の満月の夜、Aお姉さんの家に泊まらせてほしいんだ』
『いいかな?』という可愛らしさ全開の文面に胸が締め付けられながらも、私は返信を書いた。
『青と金の宝石が私だなんて、驚いたよ』
『コナン君が泊まることについては、私は勿論いいけど、小五郎さんや蘭さんは?』
誤字脱字が無いかどうか確認し、送信ボタンをタップする。
手が震えて何度も押し間違えてしまったが、やっとの事で送信することができた。
ふぅ、と体に溜まった緊張感を体外へ放出するようにため息をつく。
青子ちゃんや紅子ちゃんにこの事を相談しようとも思ったが、流石に迷惑をかけすぎだと思ってやめた。
いつも助けてもらったり励ましてもらったりしているから、これ以上迷惑をかけるのは申し訳ない。
それに、当日はコナン君だってついている。
根拠は無いけれど、彼には不思議な力があるような気がしてならない。
ベッドで仰向けになり、白い天井をぼんやりと見つめながらふと思う。
快斗にだけは話しておこうかな、と。
そう考えると勢いよく起き上がり、スマホと睨めっこ。
時刻は既に午後十時を回っていた。
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華美 - 木実こむぎ@Project KZ副隊長さん» 初期の頃からですか!ありがとうございます嬉しいです!これからも頑張ります〜 (2019年6月21日 19時) (レス) id: 06514a18af (このIDを非表示/違反報告)
木実こむぎ@Project KZ副隊長(プロフ) - うわぁぁあ( ;∀;)終わってしまった、、、初期の頃から読ませていただいてました!番外編待ってます!( ´ ▽ ` )ノこれからも頑張ってください! (2019年6月21日 18時) (レス) id: 7f9bbdec25 (このIDを非表示/違反報告)
華美 - 雨上がりのcrewさん» わわ、ありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2019年6月19日 10時) (レス) id: 06514a18af (このIDを非表示/違反報告)
雨上がりのcrew(プロフ) - すごい。。。この作品私得←これからも更新頑張ってください!! (2019年6月16日 15時) (レス) id: 11f12a305b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華美 | 作成日時:2019年5月7日 21時