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私のすぐ目の前まで歩み寄ってきたキッド。





ニヤリと笑うその顔に、ドキリと胸が大きく波打つ。









ポン









彼の手に一輪の赤い薔薇の花が咲いた。







「どうぞ」







この赤い薔薇……江古田高校に転入した日、快斗に貰った薔薇と同じだ。
















そして彼は、ゆっくりと跪き──────……



















私の右手を掬い、手の甲に優しく口付けた。









顔が真っ赤に染まっていくのが分かる。




こんなこと、今までされたこと無かったから。









「キッド……!」






コナン君の声で我に返る。





キッドの行動に思わずドキリと心臓が鳴ってしまったけれど、私が好きなのはキッドではなく快斗だ。









「それでは………次の満月の夜、またお会いしましょう」







「ッまて!」









そう言うと、彼は漆黒に染まった空へと飛び立って行った。









「クソっ……!」








コナン君の声と同時に、警察官がぞろぞろと屋上へ入ってきた。






その後屋上で先程の余韻に浸ってから、皆のいる大広間へと急いだ。






すると青子ちゃんと紅子ちゃんはそこにいたけれど、快斗はいなかった。




まだトイレから戻っていないそう。







快斗、キッドのファンなのに……



















しばらくして快斗と合流し、満月の夜道を歩いて帰ることになった。

















「もぉー、快斗ったらどこに行ってたのよ!」





不貞腐れる青子ちゃんに、快斗は「トイレだよ」と冷静に返す。






「随分長かったわね。混んでたのかしら?」





「……うるせ」







二人のやり取りにふふ、と笑っていると……








「……ん?」





ふと、今日着ているワンピースのポケットに、何か四角い物が入っていることに気が付いた。









「どうしたの?」









立ち止まって恐る恐る出してみる。









……すると。



















───────中には、長方形の真っ白いカードが入っていた。

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設定タグ:名探偵コナン , 怪盗キッド , 黒羽快斗   
作品ジャンル:アニメ
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華美 - 木実こむぎ@Project KZ副隊長さん» 初期の頃からですか!ありがとうございます嬉しいです!これからも頑張ります〜 (2019年6月21日 19時) (レス) id: 06514a18af (このIDを非表示/違反報告)
木実こむぎ@Project KZ副隊長(プロフ) - うわぁぁあ( ;∀;)終わってしまった、、、初期の頃から読ませていただいてました!番外編待ってます!( ´ ▽ ` )ノこれからも頑張ってください! (2019年6月21日 18時) (レス) id: 7f9bbdec25 (このIDを非表示/違反報告)
華美 - 雨上がりのcrewさん» わわ、ありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2019年6月19日 10時) (レス) id: 06514a18af (このIDを非表示/違反報告)
雨上がりのcrew(プロフ) - すごい。。。この作品私得←これからも更新頑張ってください!! (2019年6月16日 15時) (レス) id: 11f12a305b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:華美 | 作成日時:2019年5月7日 21時

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