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"美味そー！" なんて、タッパーを開け始める彼に少し違和感を覚える。もしかしたらどこかで会った事があるのか？という考えに辿り着き、脳内をフル回転させる
＿＿＿＿＿＿だけど、やっぱり何も覚えてない。覚えていないというか、やっぱり彼と初めて出会ったのはどう考えても昨日でしかないのだ
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『……どうした？そんなぼーっとして』
「…どうして、私の名前知ってるの？」
『名前……？』
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頭にはてなを浮かべている彼は、先程の私と同じように意識が違う場所に行っているようにぼーっとしている
たった数秒間だったと思う
その間、気のせいかもしれないけど。彼はなんの意識もしていなかったかもしれないけど。彼の表情がコロコロ変わった気がした
はっとしたような、切なそうな顔をしたような、深刻そうな顔をしたような、納得した顔をしたような
次に私と目が合った時の表情は、そのどれでもない。ただ普通に友達と接するような、優しい顔だった
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『ごめん、昨日インスタ開いてるところ覗き見しちゃった。笑』
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両手を体の前で合わせいたずらに笑う彼。
確かに、昨日私は彼と出会った後インスタを開いていたような気がするし、名前も私のフルネームで登録している
胸の奥に何かつっかえたものはまだモヤモヤしたままだったが、彼が楽しそうに笑うものだから、そんなものどうでもいいや、って腑に落ちたように相槌を打った
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「なら、自分だけ私の名前知っといて、私には名前教えてくれないの？」
『う〜ん……知ってると思ったのにな』
「………え？」
『冗談冗談。真に受けないでよ。笑
俺の名前はマーク。韓国名はイ・ミンヒョン。』
「なんでマーク？」
『実は俺、出身カナダなんだ。親は韓国人だから、普通に純韓国人ではあるけど。笑』
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"Aの好きなように呼んでくれていいけど、マークの方がしっくりくるな〜"
そういう彼は、きっと元カノさんにも "マーク" そう呼ばれていたに違いない。じゃなきゃ、私にこんな風に期待の目を向けたりしない
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「分かったよ、マーク」
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ほら、やっぱりそうだ
私が彼の名前を呼べば、先程までの笑顔が消えた。そして切なそうな表情を浮かべ、何か恋しいものでも見るかのように私を見つめる
相当好きだったんだろうな
そして、私を通して違う人を見ているその視線に、何故か胸が高鳴った
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jfpzGmohs5(プロフ) - これっめもしかしてHey!Say!JUMPの歌だったりしますか！？！？ (11月13日 23時) (
レス) id: 5451b6343b (このIDを非表示/違反報告)
みんみん(プロフ) - どのお話もとっても素敵です…楽しく読ませていただきましたありがとうございました (2023年3月8日 5時) (レス) id: 708a20f575 (このIDを非表示/違反報告)
由利(プロフ) - なんかマークの話エモくて（？）泣きました（ (2022年8月12日 23時) (レス) id: 236b7ecb2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まなこ
| 作成日時：2022年1月14日 15時
