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「…」
『…』
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結局、私の数日分の食料が入ったビニール袋は彼の腕に通ってしまい、私の横にピッタリ付いて歩く彼
ジリジリと照りつける太陽が暑いのか、今にも触れ合いそうなくらい近い彼の腕から熱を感じる
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「……あの、」
『ん？』
「…自意識過剰かもしれないんですけど、その、、、
スーパーの時からずっと視線を感じるというか、なんと言うか…」
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そう言って彼の目を見ると、あぁ…と声を漏らして目を逸らされた
何か私の顔に付いているのか、と思い携帯のカメラで確認してみるが何か付いているようでもないし、それに気づいた彼にも "そうじゃなくて…" と言われた
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『その……君から目が離せない…っていう？』
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何故か疑問系でそう答える彼に、なんだこいつ、と思ったと同時に、そういう事か、とストンと腑に落ちた
それも昨日 "会いたかった" と言う衝撃発言の後の話だ
そうは言われたものの、私には会った事も見覚えもない人だったため、その趣旨を彼に伝えた。"人違いだ" と。そう言うと、彼は自分の頭を雑に搔き私から目を逸らす
その表情は、なんだか泣きそうで、凄く悲しそうで。彼のプロポーションと海に沈んでいく夕陽の背景相まって、他人事にも映画を見ているような気分だった
5秒ほど沈黙が流れただろうか、そこで彼はゆっくり私と目を合わせようやく微笑んだ。どうやら今は別れてしまった彼女と私があまりにもよく似ていたらしい
だから、今、隣で彼が私に対して言う "目が離せない" は、私を通してその彼女さんを見ているのだと気づいた
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「彼女さんに似てるんですっけ…」
『あぁ……そうだった』
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思い出したかのようにそう言う彼を少し疑問に思ったが、彼の問いかけにそんな事すぐ忘れてしまう
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『それより、友達になってよ！』
「へ？」
『こうやって会うのも何かの縁だしさ！』
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突然の展開に驚き声を出せないでいると、その真ん丸な目をキラキラさせて、まるで純粋な何も知らない少年かのように私を見てくる彼。
彼の背と体格から想像出来ない姿に、何故か心臓がキュッとして気づいた時には首を縦に降っていた
よっしゃ！とガッツポーズをする彼に、案外可愛い人なんだと知る事ができた
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jfpzGmohs5(プロフ) - これっめもしかしてHey!Say!JUMPの歌だったりしますか！？！？ (11月13日 23時) (
レス) id: 5451b6343b (このIDを非表示/違反報告)
みんみん(プロフ) - どのお話もとっても素敵です…楽しく読ませていただきましたありがとうございました (2023年3月8日 5時) (レス) id: 708a20f575 (このIDを非表示/違反報告)
由利(プロフ) - なんかマークの話エモくて（？）泣きました（ (2022年8月12日 23時) (レス) id: 236b7ecb2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まなこ
| 作成日時：2022年1月14日 15時
