放課後に来て ページ7
『……ツムルくんカモン。』
｢はい！呼びました！？｣
『君に任せる。』
周りからえー！という声が聞こえる。
するとクラスのリーダーが話かけてくる。
｢じゃあムルムルさんで決定ね。｣
｢Aさん俺頑張ります！｣
『うん、頑張ろうね。』
｢Aちゃん、何でムルムルさんなの？｣
｢はっ、もしかしてムルムルさんのことが……｣
『違う違う、医学の時に仲良くなってね、』
選択科目が同じだから仲良くなった、それだけだ。
｢それで選んだんだ、｣
『そうそう、仲いい男子なんてツムルくんくらいだからね、』
どうやら納得してくれたようだ。
今は細かい役決めをしている、友人はもう選び終えたようだ。
なんか男子の覇気がなくなっている。
今回の脚本は簡潔に言うと主人公とヒロインが婚約するのだが結局は結ばれない話だ。
なかなかにどろどろした話だ。
役決めが終わる頃には授業が終わっていた。
帰る準備をしていたら遠くからイフリートくんに睨まれた。
また私は彼の地雷を踏んでしまったようです。
それからの毎日は本当に地獄だった。
まず朝練で早くに行かないといけない、めんどくさい。
あれからイフリートくんとは挨拶するくらいだ。
｢はい！お疲れ様、今日はもう終わり。｣
無事今日も練習は終了した。
『疲れた〜、ツムルくん生きてる？』
｢なんとか、明後日本番だから頑張ろうね。｣
ここまでくると本番が楽しみだ。
｢そういえばエイトがAさんに話があるって、｣
また彼だ、正直話したくない。
なんかもう逆に怖い。
『あー先帰ったって言っといて。』
｢残念、もう後ろにいるよ、｣
猫耳がぴんっと立つ。
『お待ちしておりました！御用はなんでしょうか！？』
笑顔を貼付けて言った。
そうすると彼もにこっと笑う、怖い。
｢ちょっと話がしたくて、いつもの場所で待ってて。｣
彼は片付けがあるようだ、また校舎裏かぁ。
｢Aさん気をつけてね、あいつ本気だから、｣
そう言って帰る準備をしているツムルくん。
っていか知ってるんだ。
『どうにかできない？』
｢焼かれるから無理。｣
真顔でそう言うツムルくん。
しょうがないから行くか。
Aさんがツムルを選んだとき嫉妬した。
なんで僕じゃなくてツムルなんだ。
あいつ乗り気だし。
｢睨みすぎ、｣
そういって僕を叩くイチョウ。
とりあえずツムル覚えとけよ、
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作者名：天音 | 作成日時：2023年8月25日 22時
