【バンやろ】出会い…そして…【短編集】

【七瀬一真】消えねぇよ ページ25

アイツはいつも一人で
常にイヤホンをしていて何を考えてるか分からないような奴だった…




『………』




クラスが同じなだけだった
話したこともない…隣の席になったこともない
ただ…アイツの事が少し気になっていた…

ある日のことだ先生にアイツを呼んでこいと言われた




七「おい!音羽!」


『………』




コイツ聞こえてんのか…?
イヤホン取るか……




七「って!?うるせぇ!お前こんなに大音量で聞いてたら耳悪くするぞ!?」


『!?な…なに…』




あれ…コイツ顔色悪くなってねぇか?




七「先生が呼んでたぞ
つーか…こんな大音量で聞くのやめろ」


『分かった…返して…』




奪うようにイヤホンを取る……絶対に分かってねぇな…




七「何なんだアイツ…」




謎が深まるばかりだ…

そして…今日はエデンでライブをする…




七「なっ……!?」


『………』




エデンの前にいたのは私服姿の音羽
アイツらがいなくて良かったな…いたら絶対問い詰められた…




七「何でお前がここに…」


『……あぁ…七瀬か…気が紛れるから』




気が紛れる…?というかコイツ俺の名前知ってたのか
相変わらずイヤホンはしたままだ




『そう言う七瀬は何でここにいるの』


七「俺は…ライブがあるから」


『ふ〜ん…七瀬ってバンドマンだったんだ…』




興味無さげだな…




『じゃあね七瀬』




そう言うとスタスタとエデンの中に入っていった…相変わらず良く分からない奴だ…

そう考えてるうちにライブの時間がやって来た
演奏にも集中できねぇ…それにしてもアイツ…




『………』




こういうときはイヤホン外してるんだな…




徳「かずまっち〜どうしたんだよ?
今日の演奏全然集中出来てなかったじゃん」


鳳「確かに…どうしたの一真君何かあった?」


七「いや…何でもねぇ…」




コイツらに迷惑かけちまったな……




鳳「あ!マスター!お疲れ様で………ん?」


七「‼」


マ「おぉお前らか」


徳「マスター!その綺麗な子誰だよ!?エデンにこんな子いたっけ!?」




音羽…!
確かに音羽は綺麗な顔してるよな…




七「おまっ!?何して……‼」


マ「いたもなにもコイツはエデンの常連だぞ?」


七「はぁ!?」


藤「?一真君知り合いなの?」


七「まぁ…」


徳「えぇ!?かずまっち紹介してくれよ!」


七「何でだよ!」


『………マスターキーボード弾いていっていい?』




コイツは俺達の会話無視か

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