【バンやろ】出会い…そして…【短編集】

【高良京】月が綺麗ですね ページ3

『♪〜♪〜』




彼女と出会ったのは星が輝く夜だった…
彼女は歌ってた…




『♪〜♪〜…?きゃあ!?人!?』




!驚かせてしまったのか…悪いことをした…
それにしても…




高「綺麗な歌声だな…」


『え!?あ…ありがとうございます』




!?声に出てたのか…




『えっと…五月蝿かったですか?
なら…すみません…』


高「!いや…そういうわけではないんだ…」


『…?そう…ですか…?』




…何か…会話を…




高「何故こんなところで歌っていたんだ?」


『………星が…とっても綺麗だったので…』




確かに…星が綺麗だ…




『あなたは何故ここに?』


高「俺は…練習帰りだ」


『練習?何かなさってるんですか?』


高「あぁ…バンドを組んでる」


『!バンド‼』




パァァと明るくなった…バンドに興味があるのか?




『いいですね!バンド‼いろいろな音が混ざりあって一つのものになっていく…素敵です!』


高「………」




子供のように目を輝かせる彼女




高「良ければ俺達のライブを見に来ないか?
俺は高良京…OSIRISというバンドだ…」


『!是非‼あ!私は音羽Aです!』




Aとはすぐに意気投合した…
音楽の話もでき本の趣味まで同じだった…相談だってした…なんだか…Aは話しやすかった…




『高良さんは知ってますか?夏目漱石の
I love youの訳し方』


高「あぁ…日本人はそんなこと言わないと言い
月が綺麗ですねと訳したんだよな…」


『はい…ロマンチックですよね…
遠回しだけど…なんというか…日本人らしくて』


高「そうだな…」




そういった告白をされたいのか…?




レ「京ちゃんはさぁ告白しないわけ?」


高「…?告白?誰にだ?」


レ「音羽ちゃんだよ!いっつも喋ってんじゃん!
いい加減くっついてくれよ〜」


高「Aと俺はそんな関係じゃ……?」




関係じゃないと言おうと思ったのに何故かその言葉が出なかった…何故だ…?
ふとAの顔が浮かんだ…ドキドキしてる…早く…Aに会いたいとも思った…この感情は…




高「恋…?」




今…やっと気づいた…それと同時にAにこの気持ちを伝えたいと思った…だから…

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