【バンやろ】出会い…そして…【短編集】

【巻宗介】頼れ ページ16

北「皆〜!こっちこっち‼」




今日はBLASTのマネージャーとか言う奴につれられて音楽室に向かってるんだが……




北「は〜や〜く〜‼あの子帰っちゃう‼」


巻「チッ…なんでこんなことに…」


北「あのね!その子すっごくピアノが上手いの‼聞き惚れちゃうくらいに‼」


佐「ピアノ……?ウチの学校にそんなにピアノが上手な子いたっけ?」


白「聞いたことないっスね…」


北「その子内気だから…でも本っ当に上手なの‼」




チッ…くだらねぇ…早くギターが弾きてぇ…




♪〜♪〜♪〜


巻「!」




この音…!どこから…




北「あ!まだ帰ってなかったんだ‼

お邪魔しま〜す!」


『うひゃあ!?』




アイツの声に驚いたのかｼﾞｬｰﾝという混ざった音が聞こえる




『き…北沢さん…』


北「も〜!優奈でいいって言ってるのに‼
あ!紹介するね!」




ピアノの前に座ってたのがいかにも気の弱そうな女だった…顔は前髪がかかっていてよく見えなかった

こいつがあの力強い演奏してたのか…?




北「さっき演奏してた音羽Aちゃんです!」


佐「え!?音羽って…あの音羽さん?」


東「ん?なんか知ってんのか翼?」


佐「知ってるもなにも…徹平と同じくらい有名人だよ…

絵のコンクールでいつも最優秀賞とってくるって…ピアノも弾けるんだ…」


白「それ聞いたことあるっス!」


東「へぇ〜!お前凄い奴なんだな‼」


『そ…そんなこと!全然…ない…です…』




どう見ても…コイツが演奏してたなんて思えねぇな……




巻「おいテメェ!今の曲もっかい弾け」


『む……無理です!
わ…私もう帰るので…!失礼しま……きゃあ!?』




何かにつまずいて転ぶ女…?何だコレ…




北「鞄からなんか出てきたよ?なにコレ…楽譜?」


『!? あ…ちょ…』


巻「!」


佐「へぇ…綺麗な曲作るんだね…
しかもジャンル問わず…」


『あの…えっと…』


白「でも…曲名や歌詞が入ってないっスね
勿体ない…」


東「やっぱりすごい奴なんだな‼」


『そんな…こと…

えっと…失礼します‼』


北「あ!ちょっとAちゃん‼

………行っちゃった」




あいつ逃げ足速えぇな…




白「ていうか…この楽譜…置いていっちゃいましたね…」


佐「それどころか俺ら自己紹介してないしね」


「「「あ…」」」


北「明日もきっといるはずだから…!」




明日…か

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