好きだから。《紫》 (ページ21)

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side 辰哉

佐久間たちが来てから5日。

明後日くらいにもう一回呼んでみようかな、なんて考えてた。

でも、俺の病は友達に会うことすら許してくれなかった。

容態は急変。

グッと心臓が痛む。

その一瞬で俺は革新した。

『あ、これやばいやつだ』

とっさになースコールを押して、

扉を豪快に開ける音とともに『ふっか‼‼‼‼』というめめせんせの声。

俺の意識は途切れた。

次に目を覚ましたときには、喉から口元にかけて違和感。

人工呼吸器だった。

友達、況してや家族にすら会えない。

正直、両親を恨んだ。

恨んじゃダメ、だってどういう心境で俺を置いて逝ったのかわかんないんだから。

今までの俺はそうだった。

だけど、病状が悪化すればするほど、こんなことになるなら、俺も一緒に逝ったほうが良かった。

そんなこと考えちゃダメなんて知ってるけど。

何が違うの？何が問題？何か変なこと言った？そんな思いが脳内を駆け巡る。

めめせんせ、助けてよ､､､俺の目には自然と涙が溢れていた。