第106話 ページ9
バレンタイン当日がやってきた
綺麗にラッピングも出来たし、あとは渡しにいくだけ
サプライズなんて、あまりしたことないから緊張するな〜
最初はお世話になった燭台切達のところに行こう
『燭台切、居る？』
「Aちゃん、いらっしゃい」
ちょうど伊達組が揃っているみたいだ
「おっ、来たみたいだな」
「待ってたぜ！」
「....」
『燭台切には色々と手伝ってくれたから、少し多めだよ』
「ありがとう。Aちゃん」
「綺麗に出来てるじゃないか」
『ふふ、練習したからね』
「Aちゃんは頑張り屋さんだね」
「伽羅もなんか言ったらどうだ？」
「馴れ合うつもりはない」
相変わらずだな...
でも、受け取ってくれたみたいだしいっか
次は人数が多い藤四郎兄弟かな
『みんな、今ちょっといい？』
「Aさん！どうしたの？」
『じゃーん！みんなにバレンタインチョコだよ』
「わぁ！お菓子がこんなにたくさん！」
「美味しそうです」
「Aが作ったのか？」
『うん。そうだよ』
「スゲー」
「美味い！」
「このクッキー可愛い！」
『はい。一期さん』
「私もですか？」
『もちろん』
「ありがとうございます」
みんな喜んでくれてるみたいだ
こうやって次々と渡しに行っていると、この本丸にたくさんの刀剣男士が顕現したんだなって
改めて実感するな
「A」
『加州！山姥切！探してたんだよ』
「うん。安定から聞いた」
『って、珍しい組み合わせだね？』
「ちょっとね」
『ん？』
「俺達になんの用事だ」
『これ、バレンタインチョコ！お世話になってる人にあげる日でもあるからね』
「ありがとう」
「あんたが作ったのか？」
『そうだよ』
「あんたの手料理か。長く居るが初めてだな」
『心配しなくても燭台切に教えて貰ったから味は大丈夫だよ』
「...鶴丸に聞いたよ。今日、返事するんだってね」
『うん。これから行く』
「そっか...」
「あんたが何を選んでも俺達は変わらない。安心しろ」
「そうね」
『山姥切...加州...ありがとう』
「行ってこい」
『うん！』
本当に私は恵まれている
感謝しかないよ
「カッコつけすぎじゃない？」
「事実を言っただけだ」
「まぁ、そうだけどさ」
「大丈夫か？」
「何が？」
「あんたはAのこと...」
「それは、山姥切もでしょ」
「....」
「Aの幸せが1番だからさ。好きな人には笑っててほしいし」
「...そうだな」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 45人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆきんこ | 作成日時：2021年1月3日 9時
