とある本丸の審神者には忘れられない刀がいます (ページ47)

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第144話ページ47

この本丸に華ちゃんが来て1カ月が経った
まだ慣れないところもあるが、刀剣男士とも仲良くなり上手くいっている

そして、私はというと
見習い審神者の進歩と本丸の状況を政府に報告をしに来た

「次は、櫻木A！」

『はい！本丸に関しては変わったことはありません』

「見習い審神者はどうだ？」

『今のところ順調です。刀剣男士との関係も良く、職務もこなしています』

「そうか。もういいぞ」

『失礼します』

報告だけなら電話で良いような気がするけど
政府に新しく雇われた人のこだわりのようで
これから続くことになるだろう

「Aさん」

『審神者様...』

「今、報告終わったの？」

『はい。今から帰るところです』

「なら、久しぶりにお茶しましょうよ。お互い情報交換しましょう？」

審神者様と情報交換？
冗談じゃない。話すことなんて何もない

『私、急いでるんで』

「三日月のことについて話があると言っても？」

『....』

わざわざ三日月さんの話題を出して審神者様は
私をどうしたいの？

「私が話あるんじゃなくて、かすみさんがあるのよ」

『かすみさんが？』

「貴女と話したいことがあるそうよ。今日、貴女が来ることは分かっていたから連れてきたの」

『私には話すことは何もありません。失礼します』

「私に反抗なんてしていいのかしら？」

『脅しですか？』

「脅しだなんて人聞き悪いわね」

『私には関係ありません』

「それが残念なことに関係あるのよね」

『え？』

「三日月とかすみさんが上手くいっていないのよ」

三日月さんとかすみさんには、あれ以来会っていない
なのに、それが私とどう関係があると言うのだ

『恋仲ではないから...じゃないですか？』

「あら、知っていたのね」

『はい』

「それは昔の話。今、かすみさんは三日月に本気になったのよ」

『...そうですか』

「ふふ。気になるでしょ？だって貴女がかつて愛した男が他の女に取られるんだから」

『...性格、本当に悪いですね』

「あら。お互い様じゃない」

『一緒にしないで下さい』

「かすみさん、あそこの喫茶店で待ってるわ。早く行ってあげてくれるかしら？」

『はぁ...わかりました』

審神者様に言われるまま、私はかすみかんが待つ喫茶店へ向かった