第137話 ページ40
本丸へ帰ってくると、祭りをする為にみんなが動いていた
どんな屋台を出すのか、どんなことをやるのか
話しているみたいで賑やかになっている
提案して正解だったかもしれない
「あっ、Aに三日月。おかえり」
『ただいま。お土産買ってきたよ』
「ありがとうございます」
『お祭りの話?』
「そう!Aさんと三日月さんだけズルいから話始めてたんだ」
話によると
一期さん率いる、藤四郎兄弟は金魚すくいや、ヨーヨー、射的
祭り定番の遊び担当
燭台切と貞ちゃんは焼き物担当
加州と大和守は甘いもの担当
他のみんなはフォローをしたり
買い出しや飾り付け、屋台の組み立てとなったようだ
なら、私はこっそり、みんなに新しい着物を用意しようかな
せっかくの祭りだ
内番の格好でするより浴衣の方が、よりもっと楽しめるだろう
話しているだけで盛り上がっている
きっと、当日はもっと盛り上がるだろうな
そう思うと私もワクワクしてくるな
「花火大会、どうだった?」
『屋台がいっぱいで賑やかだったよ。そうだ!射的で花火セット貰ったから花火出来るよ』
「わーい!花火だ!」
「楽しみだな」
「はぁ...そういう意味じゃないんだけどな...」
加州が聞きたいことは分かっていた
でも、今は思い出したくなかった
あっという間にお祭り当日を迎えた
準備期間は1週間
みんな、今日までたくさん準備してきた
あとは楽しむだけ
私からの浴衣は、昨日みんなが寝たあとに枕元へ置いといた
季節は違うがサンタさんみたいで楽しかったな
朝食の時に、早速着てくれた子も居た
喜んでくれて良かったな...
「屋台の準備が出来たようです。みんなA様を待っていますよ。行きましょう」
『今、行く!』
長谷部に誘われ外へ出ると、派手な飾り付けをされた屋台が並んでいる
見ているだけでも楽しそうだ
みんな、私があげた浴衣を着て各々自由に楽しんでいるようだ
「どこから廻ります?」
『え?一緒に廻るの?』
「今日の近侍は俺ですから」
『1人で大丈夫だよ?せっかくの祭りなんだから長谷部も楽しみなよ』
「俺はA様と廻って居る方が楽しいですから」
『ふふ、そっか。じゃあ長谷部にエスコートして貰おうかな』
「お任せあれ。さぁ、参りましょう」
『うん!』
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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2021年1月3日 9時