第135話 ページ38
[全て、あのおなごの計画だということだ。そなたが三日月宗近と居ることを知っている上で、俺をあの部屋へと招き入れた]
『計画なんて、どうして...』
[あの審神者に指示をされているのだろう]
『宗近さんは、どうしてかすみさんと一緒に?』
[そなたの帰りが遅かったからな。様子を見に行こうとしたところ出会した。そこで、4人で飲もうと誘われてな。だが、そなたは酒が弱いからな。連れてそのまま帰るつもりだった]
『宗近さんは、かすみさんのこと信じた上で部屋に来たんですか?もしかしたら、逆の立場になってたかもしれないのに...』
[あのおなごは俺に興味はない]
『そんなこと分からないじゃないですか。宗近さんは優しいし...それに、かすみさん可愛らしいし...』
[俺はそなた以外のおなごには興味ない。それはもう、Aがよく分かっているだろう?]
『...っ!』
[はっはっは。さて、もう遅いし眠るとするか]
『はい』
楽しそうに笑う宗近さん
いつも通りの宗近さんだ
私はもう、この笑顔を曇らせたくない
いつもより早く目が覚めた私は宗近さんと
本丸で待つ、みんなにお土産を買いに売店に来た
だが、宗近さんの服装が目立つのだろう
いや、服装の問題でもないか
女の人、男の人ですら宗近さんの存在に目がいく
宗近さん本人は、店員さんに薦められた菓子の試食に夢中になっているのか気付いていない
相変わらずのマイペースだ
今日で、かすみさんと三日月さんとお別れだ
審神者様が何を指示しているか分からない
下手に関わると、本丸を巻き込むかもしれない
出来ることなら、もう関わりたくない
そう思いつつも、三日月さんのことを思い出す自分もいる
優柔不断だな...
「A」
『み、三日月さん...』
「昨夜はすまなかった」
『い、いえ...』
「あの後、三日月宗近とは?」
『三日月さんが心配することは何もありませんから』
「そうか...」
『酔っていて流れでああなってしまった。昨日のことはお互い忘れましょう』
「俺は酒を呑んでいない。俺は本気だ」
『...っ!』
「お主が別の本丸の審神者で他に男が居ることは理解している。だがA、お主が好きなのだ」
『三日月さん...』
私を真っ直ぐに見つめる真剣な瞳から目が離せなくなる
[三日月宗近。朝からAを口説くとはどういうつもりだ?]
試食から帰って来た宗近さんがタイミング悪く戻ってきた
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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2021年1月3日 9時