第129話 ページ32
三日月さんとかすみさんさんが恋仲じゃない
なら、2人の関係は何になるの?
「理由は分からんが、かすみは俺を求めてくれる。俺はそれに応える。それだけだ。お互い何かを埋める為にな」
『恋仲じゃないなら、どうしてキスなんか...』
「きす?」
『こ、交流会の時に!』
「あれは、かすみにスキンシップだと言われてな、仲が深まると思ったのだが...」
『確かにキスは海外では挨拶のようなものですけど、好きでもない人と普通はしないものなんです!』
「ふむ、なるほど...」
って、私ったら何をムキになってるの!?
「はっはっは」
『な、何が可笑しいんですか?』
「いや、お主とは初めて会った気がしないと思ってな」
『え?』
三日月さんは、私のことを覚えてないはず
なのに、どうして?
「不思議だ。こうしてお主と居ると落ち着く」
『....』
私だって、落ち着きますよ...
ずっと隣に居たんだから...
「お主のことを知りたい。俺に教えてくれ」
私に笑いかける三日月さんの笑顔は
前と変わらなくて、私は頷いてしまった
「どうやら三日月さんとAさんと、はぐれてしまったようですね」
[そのようだな]
「2人とも一緒なら良いんですけど...」
[そなたはAと三日月宗近が恋仲だったことを知っているのだろう?今、2人で居るのならば気にならないのか?]
「え?」
[俺は好きなおなごが他の男と居るのは、気になる]
「さ、探す手間が省かれますから」
[そなた、何を隠している?]
「...っ!」
[初めて会った時から気になっていた]
「...私、三日月さんと恋仲なんかじゃないんです。三日月さんも、私も恋愛感情はありません」
[やはり、そうだったか]
「き、気付いてたんですか?」
[不自然だったからな]
「Aさんは?」
[こういうことには鈍くてな。で、何故このようなことを?]
「実は...私の家、借金を抱えてるんです。その肩代わりを審神者様がして下さっているんです」
[ふむ...]
「見習いの私に優しくしてくれるなんて思いもしませんでした。でも、それは条件が付きだったんです」
[条件とは?]
「借金の返済を終わるまでの間、"三日月さんと恋仲になること"です」
(何かを隠しているとは思ってはいたが、やはり審神者が関わっていたか...)
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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2021年1月3日 9時