とある本丸の審神者には忘れられない刀がいます (ページ30)

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第127話ページ30

「少し腹が空いてきたな」

「何か食べますか？」

「色んな食べ物があるな」

「審神者様から、お小遣いを頂いているので好きなだけ食べましょう」

花火が始まるまで、時間もあるし
ちょうど良い

『宗近さんは何が食べたいですか？』

[色々と悩むが、たこ焼きが気になるな]

燭台切は色んな食べ物を作ってくれるが
そういえば、本丸にはたこ焼き機はないし作ったことないな

『じゃあ、他にも食べれるように半分子しましょう』

[あぁ。そうだな]

なんだかんだ、Ｗデートではあるものの
宗近さんと楽しめてるし、良かったかな

「ちょ、ちょっと三日月さん！いくら何でも一気に買いすぎですよ！」

「はっはっは。すまんすまん。どれも目がいってしまってな」

「もう...」

両手に食べ物を持っている状況を見て呆れて見ているかすみさん
大変そうだな

[買ってきたぞ]

『ありがとうございます』

[良い匂いだな]

『ふふ、いただきます』

[どうだ？]

『あっつ！』

[はっはっは』

『熱いけど...うん！美味しい！』

[それは良かった]

『熱いから気を付けてくださいね』

[うむ]

買ったものを全て食べ終えて、再び歩きだす
普段とは違う下駄のせいか、足が痛くなってきた

そして、花火の時間も少しずつ近付いてきているせいか人が多くなってきた
凄い人混みだ

ゆっくりしてられない

ドンッ！

『きゃっ！』

「危ないだろ！」

『す、すみません！』

「ったく...」

『あ、あれ？』

人にぶつかったタイミングで宗近さん達を見失ってしまった
ど、どうしよう！

『宗近さん！宗近さーん！』

こんなところで迷子になんてなりたくない
早く見つけないと！

パシッ

「大丈夫か？」

『宗近さん！良かった！はぐれたかと＿＿』

私の腕を掴み声をかけたのは、三日月さんだった

『み、三日月さん！』

「どうやら、見失ってしまったようだな」

『え？三日月さんもですか？』

「あぁ。これを買っていたら置いてかれてしまった。はっはっは」

手に持っているチョコバナナを見せる三日月さん

さっきまで食べていたはずなのに、追加で買ったのか...

「ふむ、ここで喋っていては通行の邪魔になるな。あそこの椅子に座ろう」

『えっ、ちょっと！』

私の言葉を聞かずに手を引いていく
もう、ついて行くしかないか...