第126話 ページ29
手を繋ぎ屋台を見て廻る
かすみさん達も後をついてくる
Wデートだから、そういうものなのだろう
まさかWデートを経験するなんて思いもしなかった
Wデートって、どんな感じでいくものなのかな?
イチャイチャなんてされたら気まずくて仕方ない
それにWデートとなると仕切るわけにはいかない
どれぐらい気を遣うべきなのだろうか
『あっ、そうだ!かすみさん、審神者様はWデートって言ってましたけど、他に行きたい場所があるなら別行動にして貰っても良いんですよ?』
[確かに互いにその方が都合が良いやもしれんな]
『変な言い方しないで貰えますか?』
[はっはっは。Aには、そう捉えられてしまったようだな。俺は構わんぞ?]
『かすみさんの前で、そんな話しないで下さい!恥ずかしいじゃないですか!』
[はっはっは。すまんすまん]
『もう...』
って!私達のペースになってしまってる!
「気遣いありがとうございます。でも、そういう指令なので...」
『指令?』
「...っ!何でもありません!気にしないで下さい!」
かすみさん、どうしたんだろう?
[して、Aよ。どの屋台に行く?]
『そうですね...食べ物も良いですけど、祭りならではの遊びもあるんですよ』
[ふむ...]
『花火まで時間もありますし、ゆっくり廻ってみましょう』
[あぁ。そうだな]
「私達もついて行って良いですか?」
[あぁ。構わんぞ]
「じゃあ、行きましょう。三日月さん」
「うむ」
私達は金魚すくいや、ヨーヨー釣り
色んな場所を巡った
そして、締めはお祭りの定番
射的にやって来た
[その武器を使うのか?]
『はい』
[何か欲しい物はあるのか?]
『花火セットです。本丸の皆とやりたいなって』
[やはり、そういうことか]
『宗近さんには、お見通しですね』
[はっはっは。皆も喜ぶだろうな]
『頑張ります!』
何度か挑戦してみるも、なかなか当たらない
『はぁ。陸奥守なら一発で決めてくれるんだろうな』
[...俺が変わろう]
『難しいですよ?』
[じじいも、やる時はやるぞ?]
パンッ!
『凄い!一発じゃないですか!』
[どうだ?惚れなおしたか?]
『もしかして、陸奥守の名前を出したの気に食わなかったですか?』
[はっはっは。お見通しか]
『お互い様です。でも、どうして?』
[俺を頼ってほしかった。それだけの話だ]
『宗近さん...』
[そなたに良い所を見せれた。次へ行こうか]
『はい!』
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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2021年1月3日 9時