陽の目にも涙【巴日和】 (ページ18)

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別居生活が始まってすぐ、私と日和君は再会を果たした。

それも都合良く

「さあ！今週も始まりましたセキララの館！本日のゲストは〜この方達！」

お互い出演する番組でだ。

司会の方の進行で、カーテンの向こうから日和君達が出てくる。

「今広い世代に大人気のアイドルグループ、心を誘う永遠の楽園、Edenの皆様にお越しいただいてます！」

ギャラリーの黄色い悲鳴に、私も司会の横で拍手を送る。

「本日はお招きいただき誠にありがとうございます！どうぞよろしくお願いします！」

「はい、こちらこそ本日はよろしくお願いします！ではどうぞお座りください。ではゲストの方々から自己紹介をしてもらいましょう」

番組自体がご長寿なので司会の人もベテラン。

尺のことを考えて、茨君の挨拶を受けてすぐに返事をしてその流れでゲストの自己紹介へと入る。

まずはリーダーの凪砂君からで最後にはジュン君。

茨君がEdenがEveとAdamがくっついてできたことも説明して、馴れ合いの会話を済ませたところでコーナーに移る。

スタッフが事前に用意したボードを持ってきたところで

「普段はアイドルとして活動しているみなさんの素顔を公開するコーナーです」

と、私がコーナー進行をする

「Edenのリーダーで絶対的王者！という感じのオーラのある乱さんは実は...チョコレートが好きだそうです！」

「うんうん！凪砂君はチョコレートが好きだね！でも、茨が『カロリーオーバーだー』ってたまにしか食べさせてあげないんだね！悪い日和っ！」

「たまにしか食べないから余計美味しいなんてこともありますからね」

凪砂君から続いて日和君の情報を公開しようとした時

「続いて、日和君」

「ん？？花橋さん巴君のことは下の名前で呼んでるの？」

司会の人のツッコミがあって気づいたが、ナチュラルにいつも通りの呼び方をしてしまっていた。

でも、ここは焦る必要もない

「実は昔日和君とダブル主演をしたことがありましてそこから仲良くさせてもらってるんですよ」

ドラマで共演した事実を提示すればその場のみんな納得

「そうだったんだねぇ！あれか！視聴率がとんでもなく高くなってたやつ！」

「そうなんです。ドラマ撮影時に歳が近い同士で仲良くなって今も仲良くさせてもらってます」

「でも忙しくて随分会えてないね」

「この前チケットもらったからライブに行ったよ？」

「それって“会った”ってカウントに含むんすか？」

ジュン君の一言で、みんなは笑いに包まれる