僕らの恋はいつも遅い 3(JW青×緑) (ページ45)

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案の定ページ45

案の定と言ったらいけないのだが、

あのあと長い間引っ付いて離れなかったりゅう。

渋々家に帰ったかと思いきや、リビングに降りていって気づいた。ソファにブレザーとカーディガンを置きっぱなし。

やっぱり天然やったわ……

急いで連絡するけど、ダッシュで帰ったようでもう戻るのは面倒臭いとのこと。

……はぁ、学校行く時に持ってったろ。

そう思った。

・

そして次の日

体調は昨日と打って変わりすこぶる良くなり、とてもスッキリとした気分の中登校した。

ただ

「りゅう休み？！」

結局出席取るまでにりゅうは登校してこなかった。

それに、気にしてしまう…
絶対俺のせいやんな…と思わせる内容、そしてそれは的中した。

先生から朝のHR後に伝えられたのは、
『今日熱出て休みやって、帰りにプリント持って行ってくれへん？』
という頼み。

やっぱ、俺が移したんかな…

元からブレザーやら渡す気でいたからプリントを持ってくのには丁度いいんやけど、

申し訳なさ過ぎて顔を見ることができなそう。

そして1人でやってきたりゅうの家。

早くなる鼓動を抑えピンポンとチャイムを鳴らす。

『はいー』

出てきたのはとても綺麗なりゅうのお母さん、
俺を見るにすぐ対応してくれた。

『持ってきてくれてありがとね！あの子ったらブレザー置き忘れたのなんだの…笑
部屋寄ってく？』

「あ…、お願いします。」

いい匂いをする玄関を抜け、りゅうの部屋まで移動する。

帰り道にゼリー買ってきたけど、食べるかな？

コンコン、と部屋をノックすると気だるい声が聞こえた。

青「入ってー」

がちゃっと扉を開けると、

「いや、なにしてんねん」

最近発売されたゲームを楽しそうにベッドの上でプレイしてるりゅうがおった。

「寝てな悪なるやろ！」

青「いや、ほとんど熱は朝だけやったんよなぁ。途中から行くのもめんどいし、まぁ今日は休もーって」

ならいい。って訳でもないけど、
酷くないなら良かった。

「俺が移しちゃったかなとか心配になったし…、」

青「ごめんなぁ、別に元気やから明日は行けるで」

「来ないと許さんし！」

紙袋に入った畳んでおいたブレザーとカーディガンをりゅうに押し付ける。

「何したら取れたんか知らんけど、取れてたボタン留めておいたから…」

青「え、まじで？ありがと」

カーディガンを取り出して一番下のボタンを見てふふっと笑う。