僕らの恋はいつも遅い 3(JW青×緑) (ページ43)

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寒いはずなのに熱いページ43

緑side

空っぽな胃の中にするするっと入ってきたゼリー、お腹が少し膨れたのか眠たくなってきてしまった。

｢薬飲まな…」

りゅうからもらった箱を開け、2粒取り出す。

少し大きな錠剤をお茶で一気に流し込むと、また怠さを感じるようになってきた。

｢だるいな…」

不意に漏れたこの言葉は、りゅうにも少し聞こえていた

青｢ん？だるい？寝よっか」

重たい足を必死に動かして、自分の部屋まで向かう

りゅうはその後ろから、スポドリを持ってついてくる

｢りゅうはもう帰るん？」

青｢とも寝るやろ？ここに居ても邪魔やろうし…」

寝たら帰ってしまう

眠たいけど、居なくなるのは寂しいような…

寝たくないな、でも熱下げるためには寝なきゃな

グルグルと頭が回ったところで、りゅうは俺の頭を撫でた。

青｢ともの言う通りにするで、なんでも言うて？王様気分でなんでも言うてや」

ニコッと頭を撫でながら言うのは反則だ

一緒に寝て欲しい

なんて言えるはずもない、恥ずかしい

なんでも言うてって言われても、恥ずかしいから言えない。

また悩んでる俺を察したのか、少し屈んで俺の目線に合わせてくる。

青｢あ〜、もう可愛ええな！」

｢ん？！りゅう？」

いきなり抱きしめられたかと思いきや、トントンと優しく背中を叩く

青｢ほんまはずっと看病してたいけど、無理やろうから。少しでもパワーあげれたらなって。」

｢…パワーだったらもうもらっとるよ」

青｢じゃあ、どうしたらともは良くなる？」

りゅうが一緒に寝てくれたら治る

言えるかな

｢りゅうが…」

青｢うん、」

｢一緒に寝てくれたら」

｢…治る」

途切れ途切れの言葉伝わっただろうか？

顔をあげて確認すると、ニッヤニヤしてるりゅうが目に入った。

青｢そんなんいくらでもしたる！」

俺が布団に入ると、りゅうも続けて布団に入ってきた。

ぎゅっと抱きしめられ、安心感が増す

でも聞こえてる。

抱きしめられた胸からはどっどっどという早い心臓の音

余裕そうに見えて余裕がないのがりゅうや

それは俺だってそう。

今平然を保っとるけど、やっぱり熱い。

寒い部屋でも、高鳴る鼓動で心は熱い。

抱きしめられた安心感と、心地よい暖かさでだんだん目が閉じていく

『好きやで』

最後にこの言葉が脳裏に響いた