3話 ページ4
橙side
｢どっか行こうや｣
屋上で寝転びながら言ってみた
このまま学校にいても退屈だしな
黄｢カラオケ〜とかボーリング〜とか世の学生は言うんやろうけど、そんなん今開いてないしな｣
世界滅亡と知らされて閉じてしまった会社は多い。
娯楽場なんてとくにお金がかかるから大体閉じてる。
｢俺んちくる？｣
黄｢いいの？｣
｢うん｣
屋上の鍵を盗んだまま学校を出た
｢俺んちここ｣
学校から徒歩10分でつく距離
黄｢いいの？入って。お母さんとか大丈夫？｣
｢俺おかんおらんから大丈夫だよ｣
あっ、淳太くんビックリしてる。
黄｢あっ、ごめんな。じゃあお邪魔します｣
ペコペコ頭を下げて中に入っていった
｢ごめんなぁ汚くて。何する？｣
俺の家に来たって何もすることないやんな
あるとすればゲームくらい
｢ゲームする？｣
黄｢やったことない｣
｢まじで？！｣
今どきやったことの無い子なんておるんや
｢じゃあ教えたる｣
黄｢ほんまに！？｣
｢あっ、うん。ほんまに｣
ゲームすることになって嬉しいんかな？
なら良かったけど…。
｢コントローラーの右側は攻撃な、左側は移動｣
まず基本的な説明をする。
黄｢○が攻撃で□が防御と……OK｣
｢こっちは移動出来るから、動きたい時にこれ動かして｣
黄｢わかった｣
基本的な説明を終えたところで簡単な第1ステージ
最初は使い方説明みたいなのも入ってくるから簡単なはず
｢俺お昼ご飯作っとくで、ゲームやってやぁ｣
黄｢よろしく｣
まぁそれが面白い。
最初はデモンストレーションなはず…、でも沢山死んでる
キッチンの方から見て笑っちゃって
黄｢おい、笑い声聞こえてんぞ。これでも必至にやっとるんや｣
と怒られたり。
最初のステージは普通1,2回くらいは死ぬけど、淳太くんはなんとまさかの20回。
そりゃクリアすんの遅くなるわ
そのおかげでご飯作り終えることが出来たんやけどね。
黄｢ありがと｣
｢どーいたしまして。口に合うかわからんけど｣
テーブルに並べると少し緊張。
美味しくつくれたかな？
黄｢めっちゃ美味い！｣
｢まじで！家の方が美味いとか心底で思ってないよな｣
黄｢家はまずいから…｣
ぼそっと言った声は聞き取れなかった。
食べ終わったら今度は一緒にプレイする。
味方やから俺が支えてあげんと
黄｢照史沢山倒してな、僕死ぬと思うから｣
｢そんなん承知のうちですよ｣
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作者名：ゆき星 | 作成日時：2019年4月9日 23時
