20話 ページ21
橙side
あー、ほんまに暑い
まだ5月なのに40℃
オゾン層が消え始めたからって、こんな急に暑くならんくてもよくない？
そう思いながら隣ですやすや寝ている淳太くんに目をやる
やっぱり寝てても汗かくんや
綺麗な髪の毛が汗でぺたっと額に張り付いてる
んっ、なんて声を寝返り打つ時に出すから、
少しえろいな、って思ったり
｢淳太くんおはよ、おきてー｣
軽く問いかけしても起きない
そこで額に張り付いた髪の毛をそっと触る
可愛いな、ってよしよししようと思ったら
パチっと目が合った
黄｢なにしてんねん、｣
｢おはようの挨拶や｣
黄｢なんで触ってんねん、｣
｢汗で張り付いてたからや｣
黄｢めちゃ手つきいやらしかった｣
｢変な事言うなや｣
朝から寝惚けてんのか変な事言う淳太くんに何回かツッコンでベッドをあとにした
｢それにしても暑いな｣
黄｢異常気象にも程があるわ｣
アイスは大量に買っておいたポキッとおるタイプのアイスがある
冷やし中華やってやろうと思えばできる
でも気温はどうにもならない
エアコンはあんま強くするとあかんし、いっても28℃
朝だからってなめてたらすぐに汗だくや
黄｢お風呂入りたいわ｣
｢入ってこやぁ、冷水にしてバチャバチャしてきたら？｣
黄｢僕のこと赤ちゃんやと思っとるやろ｣
｢そうや、プール。｣
黄｢え？｣
倉庫に俺が小さい時に叔父の家で遊んでたベッドくらいでかいプールが置いてあるはず
赤ちゃんとか子供扱いではないけど、庭の影で遊べば普通に涼しいはず
｢出す？｣
黄｢やってみよ｣
そうと決まったら広い庭の倉庫に足を進める
ガチャっと鍵を開けたら奥の方にカラフルな箱を見つけた
すげぇ、劣化してない
ゴムだから劣化するかと思ったら、相当保存状態がいい
｢よし、水入れよ｣
そんなたくさん水は使えへんけど、ペッドボトルで水増しして、氷もすこーしだけいれた
よし完成
黄｢うっ、きもちい…｣
｢おぉ、冷た！｣
自分らが思ってた以上にいい感じで今日1日ここで過ごそうかなんて
水着なんか持ってへんけど、腰まで浸かりたくて普通のズボンのまま座り込んだ
｢なんかブルブルする笑笑｣
黄｢でも涼しすぎるわ｣
腰まで冷えた水があるから自然と体感温度が下がってく
それにプラス持ってきた炭酸水でも飲めば、とても気持ちいいやろ
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作者名：ゆき星 | 作成日時：2019年4月9日 23時
