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樹side
「展望台、開けてるから
いつでも入っていいからね?」
電話越しの北斗は
1年前と同じようにそう俺に告げる
「ほんと、ありがと」
「いや、いいって
それより会えるといいね」
「あのさ……そのことなんだけど」
扉を開けば、1年前と変わらない寒さで
蘇る記憶が胸をうつ。
俺ってこんな涙腺弱かったっけ、
「ん?樹?」
これ以上、北斗に迷惑はかけたくない
「……もう、終わりにしようと思ってる」
「……、ほんとに良いの?」
本当は諦めたくない
今でもどこかで期待してる自分がいる
「……」
決意が揺れてしまいそうで、
返事を言わずに電話を切った
ポケットの中から指輪を取り出して
綺麗な景色に目を移せば
あの日の嬉しそうに笑う君が浮かぶ
「……っ」
「あぁ…もうだめかも俺」
……だめっですよ
「……え、?」
もう本当に辛すぎて、
幻覚でも見えるようになったのかと
小さくそう言って俺の腕を
よわよわしく掴むのは
どこにいても、
何をしてても
あの日からずっと
俺の心も身も奪って離さない
今一番会いたかった人。
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椿(プロフ) - ヒヨリさん» ヒヨリさんっ最後までお付き合い頂き本当にありがとうございます!!そう言って頂けて光栄です(TT)次のお話でもお会いできること願っておりますっ…… (2019年9月15日 21時) (レス) id: ae11041bb5 (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨリ - 椿さん» めっちゃ面白かったです!!短編集も見させていただけます。 (2019年9月15日 19時) (レス) id: 61e4e164fd (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - ヒヨリさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて本当に幸せです(;-;)ゆっくり更新で申し訳ありません。これからも楽しんでもらえるよう頑張ります!! (2019年8月29日 15時) (レス) id: ae11041bb5 (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨリ - めっちゃ面白いです!更新頑張ってください。応援してます。 (2019年8月29日 13時) (レス) id: 61e4e164fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:椿 | 作成日時:2019年8月21日 4時