鬼札【鬼滅の刃】 参

壱百弐拾漆 ページ38

貴「400年・・・。400年もの間妾が鬼殺隊に残った理由を知りたいか？」


産屋敷「確か人の強さを知りたかったから・・・かい？」


貴「それも一つじゃ。


率直に言えば、鬼の世界に飽きたからだ。


妾は無惨によって鬼にされた後、ずっと暗い空間に閉じ込められていた。


朝なのか夜なのかも分からず、どれくらい時間がたったのかの知らぬ。


彼は妾の退屈ぶりが


＿＿＿生きることにすらも退屈に感じている妾をひどく気に入っていた。


加えて、鬼神の力があるが故に他の者に渡したくないという独占欲が出て


妾の身体も心も自分のものにしようと束縛した。


心が壊れる前に死のうと何度も己を殺した。


ある日、丁度彼がいなくなったのを機に血鬼術で脱出した。


彼の呪いは解いていたから居場所も生死も掴まれることはなかった。


・・・あの時までは。」


産屋敷「あの時って・・・。」


貴「目の前で仲間を沢山殺された。


その時、上弦の鬼たちが妾の姿を見られ奴にばれた。」


産屋敷「結構前の話だよね。私が生まれる前の・・・。」


貴「お館殿。今回は禰豆子だけではない。


妾をも奴は狙う。“上弦の零”の名を持つ妾を＿＿＿。」

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