Agapanthus (ページ7)

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･JM

JK｢ジンヒョンとカン･Aがご近所さん！？｣

驚いた、ジンヒョンのマンションの同じ10階に住んでるなんて。

僕ら、日頃からAくんの話ばっかりしてる完璧なファンなのに！

NM｢そんなこともあるんですね……｣

HS｢生で見たことないよ。いいなあ。｣

YG｢どうだった？｣

普段は同じ芸能人の話で盛り上がることないのに、Aくんとなったらわけが違う。

不思議な魅力があるから、ついつい彼を追ってしまうのは皆いっしょなんだ。

TH｢いい匂いだった… ｣

JN｢白かった…｣

ああもう、語彙力！

もっと明確に表現してよ。

JM｢いいなぁ、見たいなあ……｣

JK｢ヒョンの家に行きたいです！｣

YG｢Aくん見に行きたいですの間違いだろ。｣

JN｢やー！間違いとか言うなよ！｣

とにかくオタク心には勝てなかった。

あくまで、ジンヒョンの引越し祝い。

そのために……空いてる日があればみんなこぞってマンションに行った。

･

｢ふぁ……｣

あくびをしながら部屋から出てきたAくん。

メガネもマスクもしてない軽装備。

ごしごしと眠たそうに目をかく姿が可愛い。

ほんとに一人暮らしなんだ……。

｢……。｣

キョロキョロと周りを見渡すAくん。

何かを警戒しているような……まさかストーカーにあってるとか！？

……僕らもそこまで馬鹿じゃない。

ここ数日間、れっきとしたストーカーは僕らだってこと自覚してる。

でももう、抜け出せないんだ。

ただマンションの敷地内からAくんを眺める。

たまに挨拶してみると、返してくれるけど……僕らに気づいてるの？

それとも結構鈍感？

ある日、ジンヒョンの家に合流することの出来る運のいい日があった。

7人全員でエレベーターに乗りこもうときたその時。

地下から上がってきたAくんと鉢合わせ。

今までこっそり見てきたからみんなの空気がピリッとする。

何もやましいことは無い。

ジンヒョンの家に来た時に、たまたま見かける男の子。

それだけだ。

何とか黙ってやり過ごそうとしたけど……逆にあっちから声をかけてきた。

｢お兄さんたち、だれ？｣

高くて綺麗な声。

だけどまるで、BTSなんか知らないみたいな顔してる。

嘘でしょ、僕らってこんなに知名度ないのか。

ちょっと恥ずかしくなって言っちゃった。

JM｢秘密。｣

ちゃんとした場所で会えるまで、もう少しの我慢だね。