Agapanthus (ページ49)

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･JK

このまま嫌われたままなんて嫌だった。

『次は……皆さんに、いつ会えますか。』

震える唇。

上がっていく口角を必死に下げようとするけど、誰も見てないしそんな必要ないな。

俺がAを好きだから、同じ分だけ返してくれないかな、なんて。

いつからこんなに傲慢になったんだろう。

JK｢そうだな……忙しいから……｣

『そう…ですよね、』

着ていたパジャマを脱ぎ、軽装に身を包む。

JK｢でも、Aのためなら今から会ってもいいよ。｣

『え？』

JK｢今から……｣

家行くから、って言いかけてやめた。

ジンヒョンも家に帰ってるから勘づかれたくない。

2人きりで会いたい。

JK｢迎えに行くから、20分後外出てて。｣

『え、ジョングクさ』

強引に通話を切る。

いいじゃん、少女漫画のヒーローとヒロインみたい。

マスクしてメガネかけて、靴を履いて玄関の扉を開ける。

車のキーを片手に駐車場に足を進めた。

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JK｢A、こっち。｣

｢……ジョングクさん、｣

JK｢早く乗って。｣

｢……はい。｣

強引。

｢ジョングクさん、どこに向かってるんですか……？｣

沈黙。

｢……ジョングクさ、｣

JK｢どこだと思う？｣

｢……え、っと、｣

目を泳がせて、俯くのが見える。

せっかく助手席に座ってるんだから俺の事見ててよ。

｢……あ、ホテル……とか、｣

JK｢！？｣

え、逆にいいの？

JK｢……馬鹿だなあ、襲われたいの？｣

｢……嫌ですけど、でも……僕ら、そんなことしかしてない……｣

JK｢……。｣

たしかに。

ていうか、子どものくせに考えがアダルトすぎる。

わかってる、俺たちは今更まともな大人になんてなれない。

だけど、そんなフリくらいできるんじゃないか。

JK｢いいとこ連れて行ってあげる。｣

ほんとはちょっとドライブしてから家に帰そうと思ってた。

Aの明日の予定なんて知らないし、迷惑かけられないから。

だけどホテルっていうなんて……

JK｢明日の予定は？｣

｢休みです。｣

JK｢……。｣

えろすぎない？

明日休みだからホテル行っていいと思ってるの？

ちらりと隣を見ると外の明かりに照らされたAの耳が真っ赤になってた。

ほんとに行ってやろうか。

その時。

｢あ、｣

ブルブルと震えながら着信音を鳴らすAのスマホ。

7人分の連絡先しかまだ入ってないはずだからメンバーのうちの誰かだ。