Agapanthus (ページ44)

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知らないことページ44

･JN

JK｢ごめんなさい。｣

僕の目の前で土下座のようなことをしているのは、うちの黄金マンネかな。

それとも盛った猿か？

いや、僕だって人のこと言えないけど……。

｢……ッくしゅんっ、｣

毛布に包まれて鼻水垂らしてるA。

僕が帰ってきたらこの有り様だ。

YG｢お前、俺がやめとけって言ったあともやったのか。｣

JK｢うう、ごめんなさい……｣

YG｢……はぁ。｣

ユンギももっと全力で止めてよ！

Aが風邪ひいたらどうするんだ……っていうかもう引きかけてるけど。

こうなった経緯はちょっと聞いたし察した。

Aがぼーっとしてるのは……色んな感情と体調の悪さから来てるんだろう。

JK｢A……｣

｢……っ、いや、！｣

JK｢！！｣

ジョングガが近寄って拒絶するくらい、何したのさ。

きっとめちゃくちゃにしたんだろうな。

こういうのって一歩間違えたらトラウマなんだ。

もっと上手くやらないと。

恐怖心を植え付けちゃダメだよ。

JK｢……うぅ、ごめんなさい……！！｣

まん丸い目からボロボロ涙が溢れてくる。

Aもさすがに泣かれるとギョッとしてジョングガを気にかけてる。

どこまで優しいんだ。

その優しさに漬け込んでるのは僕らだけどさ。

JN｢Aを家まで送ってくるよ。｣

すぐ近くだけど送るんだ。

Aの肩に手を添える。

玄関の扉を開けた。

後に続いてジョングガとユンギも出てきてオートロックがかかる。

二人と別れてから僕らは送るにしては短い廊下を歩いた。

僕の背中に回るAの手。

きゅっと服を握られる。

はあ、ほんとに可愛いな。

Aの部屋の前についた。

｢……。｣

JN｢今日はお別れだね。また会おう。｣

じーっと僕を見つめるA。

まるで別れを惜しむみたい。

｢……また、｣

JN｢うん。みんなと、また会うんだよ。｣

髪を撫でて、Aの手を取る。

｢……ソクジンさん。｣

JN｢なあに？｣

｢……、｣

え、え、

｢……また、｣

わあ。

Aからハグしてくれるなんて。

腕が首に回って、ぎゅっとされる。

｢また、会いましょ、？｣

首を傾けて僕の顔色を伺ってる。

JN｢……もちろんだよ。｣

｢おやすみなさい……。｣

カードキーをかざして部屋の中に入っていくA。

今すぐにでも腕を引っ掴んで抱きしめたかったけど……。

また会いたいって願いを叶えてあげなきゃね。

｢おやすみ、A。｣