Agapanthus (ページ19)

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叶う夢ページ19

･JN

バタン、とナムジュナが扉を閉めて、僕らとAだけの空間になった。

ノコノコとついてくるのが悪いよ、A。

……そんなに怯えた目で見ないで、傷つくじゃん。

｢あの、僕、この後仕事あって……｣

ドアノブに手をかけようとする手をとる。

それだけでビクってしちゃって可愛い。

ああ、手首も細くて、皮膚が柔らかい。

まだ若いもんね。

昨日グループで送られてきた動画の中の君は色気ムンムンだったけど、今は少年って感じ。

TH｢忘れたわけじゃないよね？｣

テヒョンアがスマホをAに向ける。

音声ありきのその動画の中で、君が乱れる様子、ちゃんと収められてるんだから。

こんなの異常で、犯罪で、でも成り立ってしまうものだってこと知ってしまった。

顔面蒼白になって、絶望してるAくん。

初めて見たそんな顔もいいね。

｢や、めて、｣

薬を盛られたからとはいえ、よがる姿もちゃんと写ってる。

これ以上恥ずかしいことはないだろう。

皆どこか冷静なのは、目の前の獲物が完全に降伏しているように見えたから。

だってもう、頭が真っ白でしょ。

｢いやだ、消してください、お願いします、｣

テヒョンアのスマホを奪い取ろうとする手もまた掴まれた。

TH｢んふふ、消さないよ。｣

悪魔みたいに口角を上げるテヒョンア。

こんなに怖い弟を育てた覚えはないよ、ヒョン。

｢なんで、僕のこと、｣

今にも泣き出しそうだからそろそろ教えてあげないと。

JN｢僕らはずっと君のことが好きなんだ。｣

｢そんな、｣

JN｢子役時代からみんな見てた。練習生時代、君のドラマを見て勇気づけられたし癒されたんだ。｣

幼いながら頑張ってる君にみんな釘付けだった。

だけど、一定の期間……勉強期間で休んでいた君がまたテレビや映画に出てくるようになって、また釘付けになった。

JM｢神様に作られたような綺麗な顔も、上品な振る舞いにも全部虜になったんだよ。｣

YG｢Aより綺麗な人を俺は知らない。｣

NM｢愛してるんだ。｣

ホソガが優しくAの手を取る。

細くて白くて柔らかい手を撫でてから頭に触れた。

HS｢好きだよ、A。｣

キュッと口角をあげて笑うホソガにつられたのか、少しだけ表情が緩んだ。

｢……っ！｣

HS｢ふふ、｣

その隙を狙ったように頬にキスをすると、たちまち顔を赤くさせる。

そんな反応も可愛いけど、どうせなら独り占めしたい、なんて。