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改めて、去年の分も。
「34歳の部長、お誕生日おめでとうございました」
「……部長て」
「35歳の翔くん、お誕生日おめでとうございます」
そう伝えると、「あぁそういうこと」って笑ってくれた。
「ずっと、よろしくお願いしますね」
「こちらこそ？」
ニヤッと笑う部長に、抱きしめられる。
毎回思うけれど、今日は特別に幸せを感じる。
サラッと髪を触られて、きっとその長く男らしい、でも綺麗な指が私の髪を通り抜けているのだと思うとまた幸せな気分になる。
「翔くん、私からもプレゼントあります」
「今年は押しつけて睨んで鍵閉められない？」
「もう！忘れて！」
グハッと笑う部長に、まずは包装紙で包まれたもの。
とても小さな箱に、部長はハテナ顔。
「お、ネクタイピン」
「いくつあってもいいでしょう？」
「うん、でもお前から貰ったら多分こればっか付けるわ」
部長はありがとう、って嬉しそうにそんなことを言う。
部長？私ね、そういうこと調べるの大好きで。
ちゃんと、そのネクタイピンにも意味はあるんです。
「これは、私の気持ちです」
「気持ち？」
「……これからの、私の決意」
部長はピンときたようで「後で調べるわ」って笑ってくれた。
それと。
「これも小さいけど」
用意したのは、花束。
本来あまり花束にしないお花を、無理いって花屋さんで包んでもらった。
「え、花束」
「翔くんの真似」
去年の私の誕生日に部長が送ってくれたカーネーションの花束。
一緒に送ってくれた、カーネーションの花言葉、それが嬉しくて。
「My heart aches for you.」
「覚えてるんですか？」
「当たり前だろ。すげぇ悩んだんだからな」
部長はそう言ったあと、「え、じゃぁこれも？」そう言った。
「このお花は、プリムラって言って、翔くんの誕生花です」
「……花言葉は？」
「……私の拙い英語で、分かってもらえます？」
「いいよ、聞かせてよ」
「……I can't live without you.」
「A……」
「さっきの、二宮に言ってくれたのすごく嬉しかった」
「あぁ」
「私、ちゃんとずっと一緒に居ます。だから、離れないでください」
「俺が離す気なんか更々ないの、分かって言ってんだろ」
「そんなこと！……ちょっとある」
「……はぁ、くそ、可愛い」
部長が、この間みたいに耳元で囁いた。
「……なぁ、二宮に貰ったやつ。今から使ってみる？」
何を、とは聞けなかった。
今日の主役は部長。
夜が、更けていく。
【部長と、お誕生日】Fin
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やっち(プロフ) - こんにちは。読ませてもらいました。甘甘翔くん大好物です。大好き (2021年10月30日 16時) (
レス) @page49 id: cc7865b69e (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - emさん» ありがとうございます。私もこんな職場憧れます…！夢が詰まってます笑 また少しずつ戻ってこようと思います。またよろしくお願いします！ (2020年9月15日 5時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - ミントモモさん» ありがとうございます。少しずつですが戻ってくる予定です！またよろしくお願いします！ (2020年9月15日 5時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - かのんさん» ありがとうございます。少しづつですが戻ってこようと思います！また、他の作品も読んでいただけると嬉しいです(^^) (2020年9月15日 5時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
まよゆり(プロフ) - 懐かしい面々が出てきて、楽しかった。ニノのスーツの値段！あの数字だけが、探せなかったあの時…笑。お、おう、と押され気味に返事するニノ。マキちゃんらしいプロポーズ。可愛い2人。短編ゆっくり待ってるね。 (2020年8月31日 20時) (レス) id: cd6d41f823 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cori
| 作成日時：2019年9月7日 18時
