＊ ページ22
部長に案内された部屋を開けると、そこには。
「えっ！これ……」
「好きだろ？」
「大好き！」
私の大好きなブランドをモチーフとした部屋。
赤いお花のベッドに、同じ柄のカーテンに、壁紙までそれだ。
「翔くん、私が好きだから選んでくれたの……」
「まぁさすがにたまたま見つけたけどな。ハウステンボスの園内で〜って探してたらコレがあって」
「翔くん……」
「好きなものに囲まれて嬉しいだろ」
「うん！」
私が自分の家の一部にだとか、ハンカチだとかそう言ったとこにこのブランドのものを取り入れていること、気付いてたんだ。
気付いてくれて、思い出してくれる。
部長の愛にどうしてもまた涙腺が緩む。
「でも、でも一番好きなのは翔くん……」
「はは、嬉しいこと言ってくれんじゃん」
「ありがとう、最高の旅行だよ」
「また正解ですか」
「大正解だよ〜！」
ついつい気が大きくなって部長に抱き着く。
さっきのホットワインが、じわじわと響いている。
「翔くんが私のこと考えてくれてるってだけで、嬉しいの」
「何、どうした急に」
「何だか分かんないけどこの気持ちを翔くんにちゃんと伝えたいの！」
「……何？聞かせて」
ダブルベッドの上にそっと腰かける部長にお呼ばれして、部長の上に乗る。
「翔くんが傍に居てくれるだけで幸せ。翔くんがその優しい、愛おしいって顔で見つめてくれるだけで幸せ。本当に幸せなの」
「うん」
「翔くんのことが好き。大好き」
「……うん、俺もAが好き」
「私は愛してるの！」
「……ん、俺も」
心なしか部長の瞳が水分を持った気がする。
少し頭がグラグラするけど、この気持ちを伝えたい。
「ぎゅー、ってしていい？」
「ん」
部長の首に手を回して抱きしめると、部長の顔が私の首筋に当たる。
「昨日はぎゅーってしなかったじゃん」
「……へ？」
「ま、昨日はまぁまぁ激しかったもんなぁ」
昨日の夜のコトを言われている。
私はどうにも、部長とえっちをしてる際に抱きしめてと言う癖がある、らしい。
あまり記憶がないのだけど。
「今日は……言うもん」
「あれ、誘われてる？俺」
「……誘ってる」
「……」
「今日は、私が翔くんの喜ぶことして、いい？」
「……やっべ、今ので出そうだわ」
「翔くん！」
ポカスカと部長の背中を叩くと、ギュッと抱きしめられて。
「俺、世界で一番の幸せ者だな」
ってまたあの笑顔で笑ってくれた。
【部長と、温泉旅行】Fin
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やっち(プロフ) - こんにちは。読ませてもらいました。甘甘翔くん大好物です。大好き (2021年10月30日 16時) (
レス) @page49 id: cc7865b69e (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - emさん» ありがとうございます。私もこんな職場憧れます…！夢が詰まってます笑 また少しずつ戻ってこようと思います。またよろしくお願いします！ (2020年9月15日 5時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - ミントモモさん» ありがとうございます。少しずつですが戻ってくる予定です！またよろしくお願いします！ (2020年9月15日 5時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - かのんさん» ありがとうございます。少しづつですが戻ってこようと思います！また、他の作品も読んでいただけると嬉しいです(^^) (2020年9月15日 5時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
まよゆり(プロフ) - 懐かしい面々が出てきて、楽しかった。ニノのスーツの値段！あの数字だけが、探せなかったあの時…笑。お、おう、と押され気味に返事するニノ。マキちゃんらしいプロポーズ。可愛い2人。短編ゆっくり待ってるね。 (2020年8月31日 20時) (レス) id: cd6d41f823 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cori
| 作成日時：2019年9月7日 18時
